■節子への挽歌1914:花のある生活
節子
庭の色違いのハイビスカスが3色とも咲いています。
白と赤と黄色です。
節子がいなくなってから、毎年、花の数が減っていますが、節子が3色集めたハイビスカスは元気に咲きました。
最近は私も娘たちも、なかなか時間が取れずに、庭の手入れは出来ずにいましたから、こうして元気に花を咲かせてくれるととてもうれしいです。
毎年、枯らしていたランタナは地植えにしたおかげで、まだ元気で咲いています。
私は子どもの頃は昆虫学者になりたいという思いもあったくらい、生物が好きでした。
花もいいですが、それ以上にそこに集まる昆虫や微生物が好きでした。
「花のある生活」と「生き物がいる生活」は微妙に違います。
しかし、花があれば生物は集まってきます。
花のある生活を支えてくれていたのは節子です。
湯島のオフィスには植木や生花をできるだけ置いてもらっていました。
節子はベランダの植栽の手入れをしてくれていましたし、玄関の花も生花でした。
病気になってからは、玄関の花は造花になり、ベランダの植栽はほとんどが枯れてしまいました。
私の手入れの問題もありますが、湯島にいく機会が減ったことも一因です。
なんとか生きた植物や動物と思って、いろいろと工夫はしているのですが、節子がいなくなってからは湯島では花もメダカもなかなか元気に育ってくれません。
わが家の庭の植物も、池の中の魚たちも、どうも元気ではありません。
やはりなにかが違うのでしょう。
そういえば、節子がいた頃は私の自宅の仕事場にも寝室にも、植物がありましたが、いまはありません。
だんだん殺風景になってきています。
節子は「花になって戻ってくる」と言っていました。
これでは戻ってこられません。
もっとまわりに花をたくさん育てなければいけません。
最近、どうも元気が出てこないのは、そのせいかもしれません。
体調が回復したら、部屋の花を買いに行こうと思います。
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