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2012/12/16

■会社と幸せ

先月、「幸せ創造企業への道」をテーマにしたフォーラムのパネルディスカッションの司会をさせてもらいました。
最近よくテレビでも話題になっているメーカーズシャツ鎌倉の貞末さん、スワンベーカリーの海津さん、それに長野の中央タクシーの宇都宮さんと、3人の経営者に来てもらいました。
3人とも、まさに「幸せ創造経営」を実践している方たちです。
会社経営の目的は、関わる人に幸せになってもらうことだと考えているのです。
この人たちと話をしたら、そしてその会社の実態を知ったら、会社に対するイメージは間違いなく変わるでしょう。
しかし残念ながら、こうした企業は決して多くはありません。
そればかりか、むしろ企業の経営は金儲けが目的だと思っている人がなんと多いことか。
金儲けのために、自らの大事な人生を預けてしまう人の気持ちが、私には理解できませんが、なぜか経営の目的は金儲けではないという私の考えがおかしいといわれることが多いのです。

貞末さんに感動したことがあります。
貞末さんは、福島原発事故の後、福島の縫製工場への発注を増やし、しかも工賃を引き上げたのだそうです。
放射線汚染で福島で作られて商品への輸入拒否が海外で起こっていた時期です。
昨夜もテレビで貞末さんは「下請け」などと言う言葉は使えない、仲間だと話していました。
こうした貞末さんたちの実践は、もっと広く知られてほしいものです。
企業への不信感も少しは改善されるでしょう。

こうした企業の善行はたくさんあります。
経団連や同友会は、そうした活動をもっとしっかりと社会に知らせていくべきだと思いますが、そうした財界の中心にいる財界人たちの会社は、いずれも利益追求だけにしか関心はありませんから、そうした社会意識の強い会社はむしろ目の敵なのでしょう。
そうした企業の社員たちは、あまり幸せそうな顔をしていないような気もします。
自社の社員を幸せにできなくて、社会の問題に口を出すなといいたいです。

社員がみんな幸せな会社もあります。
長野の中央タクシーもすばらしい会社です。
長野に行ったら、ぜひ中央タクシーに乗ってみてください。
感動的なエピソードもたくさんあります。
スワンカフェは有名なので、説明するまでもないでしょう。
しかし驚いたことに、先日、大企業の経営幹部の皆さんの集まりで質問したら、ほとんどの人が名前さえ知りませんでした。
私は、企業関係者の人たちに新しい企業の動きについて話すこともありますが、あまりに情報基盤が違うので、これまで私の話は伝わっていなかったのかもしれないと最近ようやく気づきました。
どうも私は大きく社会から脱落してしまっているようです。
とてもうれしいことなのですが。

そういえば、最近ショックを受けたことがあります。
これも先日、あるビジネススクールでこれからの企業のあり方について話をさせてもらったのですが、後日、その受講者から、佐藤さんの話はほかの講義とは真反対のメッセージだったと言われたことです。
新しい思いを持った人たちが講師なので、私と同じベクトルだと確信していたため、ショックを受けました。

どうして相変わらずお金がこんなに大きな顔をしているのでしょうか。
住みにくい時代になりました。
明日からは、またもっと厭世観が強まると思いますが、壊れているのは政治だけではなく、企業も福祉も何もかものような気がします。

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