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2013/01/24

■アルジェリアやマリで何が起こっているのか

アルジェリアの惨劇は、ただただ悲しいです。
人は、なぜこんなことができるのか、と悲しくなります。

しかし、私が一番、ショックだったのは、その背景にあるマリの内戦とそこへのフランスの軍事介入を知らなかったことです。
たぶん新聞やネットをきちんと見ていたら、知ることができたことなのでしょうが、私の関心事には全くなかったと言うことです。
人質をとった武装グループには、いうまでもなく、そうしなければならない理由があったはずです。
彼らを一方的に責める気にはなれません。

日本人はアルジェリアのために尽くしてきたのに、何でこんなことになるのかと、みんな言いますが、私はそういう発想に違和感があります。
もちろん犠牲になった日揮の人たちには、悪意などあろうはずもありません。
危険を承知で、しかし現地のためになろうと誠実に活動してきたことは疑いもありません。
にもかかわらず、こんな事件が起きてしまった。
感情的になりがちですが、ここは冷静に考えなければいけないと思います。
これほどの事件に、それを引き起こす原因がないはずがありません。
ただ金銭のために、こんなことが起こるでしょうか。
それに、もし本当にアルジェリアに役立っているだけだったとしたら、施設に働く人のなかに通報者が出るはずがないようにも思います。

構造的暴力と言う概念があります。
30年以上前に、ノルウェーの政治学者、ヨハン・ガルトゥングが提唱した概念です。
行為主体が不明確であり、その間接的・潜在的なアプローチで行われる暴力のことを指します。
私たちは、暴力と言うと、ついつい直接的な暴力行為を考えますが、それは表層的な結果でしかありません。
その背景には、この構造的暴力があります。
「システムと言う支配者」もまた、構造的暴力のひとつです。
私は、そうした見えにくい構造的暴力こそが問題だと考えています。
このことを踏まえて世界の紛争を見ると、風景は一変します。
多くの報道は一方的な言い分を代弁しているにしかすぎません。
行為の善悪は、そう簡単には決まりません。

念のために言えば、今回の人質事件を正当化しようなどとは全く思っていません。
許せない卑劣な行為です。
しかし、なぜ彼らは、そんな行為を起こしてしまったのか。
そうしたことへの想像力が大切です。

管官房長官は、「暴力を使うことは絶対に許されない」と強く話していましたが、その暴力の概念に、ぜひ構造的暴力も含めたいと思います。
暴力を使わせるような状況をなくしていかなければいけません。
このことは、桜宮高校の事件にもいえることです。

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