■節子への挽歌2003:「妻は私を信頼していますから」
節子
一昨日の集まりに、少し変わった人が参加してくれました。
アメリカ人のベロさんです。
昨年までカリフォルニア州に住んでいたそうです。
ところが、ある日、シャワーを浴びていたら、突然、「日本に行け」という天の声が聞こえてきたのです。
日本に行く理由に関してのお告げはなかったようですが、その後、日本のことを調べていて、日本の自殺の多さを知ったといいます。
そして、これこそが自分が日本に行く理由だとひらめき、家族ともども、昨年の8月に日本に移住し、6年間で、日本の自殺問題を改善しようとしているのだそうです。
この話をどう受け止めるかは、人それぞれでしょう。
節子なら、どうだったでしょうか。
私は、もちろん、すべてを信じます。
本人がそう言っているのですから、疑う理由などありません。
しかし、ちょっと気になって、ベロさんに質問しました。
奥さんは、よく一緒についてきましたね、と。
そうしたら、ベロさんは言いました。
妻は私のことを全面的に信頼していますから、と。
ベロさんは、たぶん、マレー系です。
白人ではありません。
天とつながっている南アジアのご出身でしょう。
奥さんも、そうに違いありません。
人にとって、なにが幸せかといえば、全面的に信頼できる人がいることだろうと思います。
もし私が「冤罪」に問われても、節子は完全に私を信じてくれたでしょう。
伴侶とは、そういうものです。
なにしろ人生のかなりの部分を重ね合わせて生きるわけですから、そうでなければやっていけないはずです。
しかし、残念ながら、そうではない夫婦は少なくありません。
苦楽を共にしないで、なにが夫婦だと、私は思いますが、まあ、夫婦といってもいろいろあるのでしょう。
ベロさんの「妻は全面的に私を信頼している」という言葉が、私にはとても気持ちよく響きました。
私も、誰かに同じような言葉を発したいと思います。
しかし、それがもう、かなわないことになってしまいました。
ベロさんが、とてもうらやましかったのです。
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