■税理士への不信感
最近、極度に財務状況の悪い2つの企業の再建の相談に乗っています。
それぞれ両者の確定申告書を見せてもらって、ある判断をしたのですが、実態に触れていくとあまりに実態と違うので唖然としました。
いずれも、税理士が指導して税務報告している会社です。
そういえば、数年前、子育て支援の市民活動を長年やっている代表の人から、やはり経営上の相談を受けました。
その時も実情を聞いて唖然とし、すぐに長年、その活動を税務的に支援している会計事務所の税理士に会いました。
その方は、とても誠実な方だったのですが、お聞きすると助言はしていたが、最終的な決断は当方ではできないので、と説明されました。
その時には、別に不正なことがあったわけでもなく、問題は経営者側にあることがわかり、経営者とかなり議論したのですが、理解してもらえなかったの、手を引かせてもらいました。
長年、その活動を高く評価していた人だったのですが、いまの実態を知って、とても悲しい思いをしました。
税理士がきちんと厳しい指導をしてくれていたら、ととても残念です。
また昨年、ある有名なNPOの理事の方が相談に来ました。
そのNPOは著名な方が代表になっており、一時は行政からもかなりの助成金が出ていたはずです。
理事や関係者には私の知人も多かったのですが、かなりの債務を抱えてしまい、動きが取れなくなったのだそうです。
いまは、往時の代表者は跡形もなく(いわゆる有名人は責任をとらないことが多すぎます)、これまた唖然としましたが、このNPOにもきちんとした税理士がついていたはずです。
税理士がきちんとアドバイスをしていれば、そんなことはおきなかったはずです。
相談に来た理事の方は、私の知人なので、ささやかに復活を支援しています。
まあ、こういう話がいろいろとやってくるのです。
だから疲れるのです。
さて、税理士の話ですが、最近の2つの会社の事例は、明らかに税理士の不正行為です。
ひとつの会社の税理士とは電話で話しました。
そうしたら、こういわれました。
脱税になるような不正行為はしませんが、税が増える方向ですからいいでしょう。
絶句に違いですね。
友人の公認会計士から言われた言葉を思い出しました。
税理士は税務だけを考えているので、経営など何もわからないのですよ。
私の周りには、誠実で経営のこともしっかりわかっている税理士も少なくありません。
しかし、最近は、税理士への不信感が高まっています。
ちなみに、いま関わりだしている2つの会社の経営者の一人は人生を狂わせ、その余波を私も受けています。
もうひとつのほうもいささか危うい状況で、娘からは関わらないほうがいいと言われていますが、友人が困っていたら関わらないわけにはいきません。
2人も、とても善意の人だったと思いますが、そういう人をおかしくした税理士は、私には許せません。
誠実な税理士の方には申し訳ないですが、税理士協会のようなところできちんと倫理規定を作るべきではないでしょうか。
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