■節子への挽歌2046:若竹煮
節子
昨日、墓参りの途中で久しぶりに昔、節子が時々行っていた八百屋さんに寄りました。
すっかり様子は変わっていましたが、転居前には私も時々同行していたお店です。
そこで、福岡産の筍を見つけました。
今年もまた筍の季節になりました。
早速購入して下ごしらえをしてもらい、今日、夕食に若竹煮をつくってもらいました。
私の大好物です。
それにしても、季節がまわってくるのは本当に早いです。
この調子だと、節子に会えるのも、そう遠い先ではないでしょう。
しばらくは、筍三昧の季節です。
そして、すぐに夏が来て、秋が来る。
しかし、節子のいない春も夏も秋も、そして冬も、あまり季節感はないのです。
節子がいなくなってから、世界はどうも単調になってしまっています。
お花見も行きたいと思わなくなっています。
でも若竹煮は美味しいです。
それを食べていると、節子を思い出すからです。
ユカが、最近は節子と同じような料理を作り出してくれています。
ユカは奇妙な料理が得意ですが、私好みの節子料理もつくるようになりました。
家族みんなでつついた節子料理を思い出します。
節子を思い出すから避けたいことと節子を思い出すからうれしいこととがあります。
たとえばお花見は前者ですが、若竹煮は後者です。
この違いはなんなのでしょうか。
そういえば、今年初めての若竹煮を節子に供えるのを忘れていました。
わが家には、あまり食事を位牌に供える文化がないのです。
でもまあ、節子の写真が食卓にはありますので、それで良しとしましょう。
こういうことでは、節子も私と同じく「適当」なので、まあ笑って、賛成してくれているでしょう。
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