■節子への挽歌2088:パートナーがいるということは人生を明るくします
節子
反省して、今日はもう一つ書きます。
反省と共に、節子への繰言でもあるのですが。
タイトルの「パートナーがいるということは人生を明るくします」というのは、インタビューに応えて、ジェームズ・ワトソンが話した言葉です。
ジェームズ・ワトソンとは、DNAの二重螺旋構造に気づいたワトソンです。
そのインタビューの内容にとって、この発言はいわばジョークのような位置づけの発言なのですが、私には一番心に響いた言葉でした。
DNAの二重螺旋構造の発見者は「ワトソン=クリック」と言われるように、ワトソンの研究のパートナーはフランシス・クリックです。
彼らは、まさにDNAと同じように、二重螺旋関係のような存在だったのでしょう。
ですから、この言葉のパートナーはクリックのことかもしれませんが、もしかしたら奥さんのことだったかもしれません。
ワトソンは、それとは別のインタビューで、「科学者になってからも含めて、私がやってきたことは全て、きれいな女性に会いたいという一心からです」と話していたこともあります。
パートナーは、一人であるとは限りません。
さまざまな局面で、人はパートナーを見つけることができるからです。
私の場合は、しかし、どうもそうではなかったのです。
あまりに節子とのパートナーシップが強かったためか、考えてみると、それらしき存在が見当たらないのです。
節子に、いささかのめりこみすぎてしまっていたようです。
だからそこから抜け出られない。
生前、節子が一番心配していた通りになってしまっています。
人生のパートナーだった節子がいなくなったいま、私の人生は明るさを失いました。
明るくない人生は、時に道に迷い、時に動けなくなる。
早々とパートナーの責任を果たさずに旅立ってしまった節子には、言いたいことが山ほどあります。
時々、挽歌が書けなくなるのも、もともとは節子のせいなのです。
明るくない人生を歩き続けるのは、それなりに疲れるものなのです。
せめて気持ちだけは明るくしていたいと思います。
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