■原発の輸出を認めて、原発再稼働反対はありません
新聞によるとトルコに対する原発輸出がほぼ決まったようです。
大きな後ろめたさを感じます。
原発再稼働ほどの話題にならないのも気になります。
原発反対にはいくつかの立場があります。
原発そのものの存在に反対なのか。
自分の住んでいる地域、あるいは国家に原発があることに反対なのか。
安全運転できない原発に反対なのか。
私は、第一番目の立場です。
原発の安全性は、運転の安全性の問題ではなく、存在(原理)の安全性だと思っています。
ですから、国内での稼働であろうと海外での稼働であろうと同じことです。
自分の生活地域の範囲に原発はあってほしくはありませんが、だからと言って、ほかの地域ならいいという話ではありません。
原発を輸出することと国内の原発を稼働させることは、私にはまったく同値です。
原発輸出を認めるのであれば、国内の原発再稼動には反対できません。
危険なものを他者に押し付けて、自分たちだけ利益を得るのは、気持ちの良いものではありません。
憲法改正をやりやすくしてから、憲法9条を改正するというやり方と同様、原発輸出を行い、原発への恐怖感を緩和してから、国内原発を稼働させる。
いずれも狡猾なやり方です。
原発輸出とは、実に気分の悪いニュースです。
原爆も原発も、企業本は核分裂であり原子力です。
Nuclear という英語には、核兵器と原子力と言う二つの意味がありますので、英語圏の人は原爆と原発は同じものだとすぐわかるでしょうが、日本では核兵器と原子力発電とは言葉が違います。
ですから、あの大江健三郎さんでさえ、原子力発電を肯定してしまったのです。
彼の想像力はいかにもお粗末だと思いますが、しかし、大方の人は同じ落し穴にはまっていたはずです。
そういう間違いは、アインシュタインにしてもバートランド・ラッセルにしても、陥っています。
その愚を繰り返したくはありません。
原発稼動と原発輸出とは同じことなのです。
そのことをしっかりと認識しておきたいものです。
このままだと、日本はまた、原発大国になりそうです。
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