■参議院選挙に思うこと5:なぜ野党は受け皿をつくれなかったのか
前回の選挙で、「死に票」の多さが問題にされました。
今回もまた、多くなりかねません。
投票するところがないので、仕方なく与党に投票する人もいるでしょうが、そういう人は白紙投票すべきだろうと思います。
私のすんでいる我孫子市の市長選挙の時に、関心がないから現職に投票したという若い人がいたのには驚きましたが、その一票は大きな意味を持っていることに、本人は気づいていないのです。
今の自民党は支持できないが、野党に入れても、政権との距離が大きすぎて、投票しても意味がない、と言う人もいます。
たしかに、野党は乱立しすぎていて、民主主義の考えに不慣れな日本国民には無意味な存在に見えるかもしれません。
小さな野党が、大きな流れを変えることもあるのですが、そうした展望を持っている人は少ないようです。
長いものに巻かれろ、寄らば大樹の陰、寄生的人生が、日本人の中にはあるようにさえ思います。
それを否定しても仕方がありません。
それこそ長い歴史の中で培われてきた文化ですから。
それを踏まえて考えれば、野党は国民の気分を大きく受け止める受け皿体制の構築に心がけてほしかったです。
滋賀県の嘉田さんが前回小沢さんと組んだ時には、その可能性を感じましたが、見事にマスコミに壊されました。
今回も、みどりの風が独自に立候補しましたが、自民党に利するだけでしょう。
その主張は、私は共感するところが多いですが、彼女たちは「死に票」を増やすだけかもしれません。
せめて、ゆるやかなネットワーク連合をつくってくれれば、投票しやすくなりますし、思いを集めていくことができるはずです。
選挙制度を支える人々の意識が変わってきている中で、選挙制度そのものも変えなければいけませんが、政党や立候補者の考えも変わらないといけないように思います。
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