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2013/07/30

■日本の協同組合の現状への嘆き

社会保障問題に誠実に取り組んでいる青山学院大学の本間教授と電話で話しました。
先日お会いした時に、全共連と東京海上日動の業務連携の話に大きな危機感をお持ちだったので、それをテーマにした話し合いの開催を頼んだら、断られてしまったことが気になっていたのです。
その時に、本間さんの無力感が伝わってきたからです。
この問題は、日本の協同組合の危機だと本間さんは考えています。
だからこそ話し合う場をつくりたかったのですが、その時には本間さんは孤軍奮闘につかれきっていたのでしょう。
協同組合や共済の分野から、だれも異論を発しないというのが本間さんの怒りです。
怒りとい言うよりも、疲労感と無力感と言ったほうがいいかもしれません。
それが痛いほど伝わってくるので、ずっと気になっていました。
本間さんがあまりに嘆くので、日本の協同組合や共済事業体はもう滅んでしまったのではないですかとついつい言ってしまいました。
私には正直そう思えるからです。
大きな協同組合は、今やみんなお金の亡者に成り下がっているようにしか、私には思えません。
しかしこの発言には、さすがに本間さんは私を叱りつけました。
それはそうでしょう。叱られて当然です。
そう思うことこそが、最大の落し穴なのですから。
終わったといっても、まだまだ社会的な影響力はあるのです。

本間さんは怒っているだけではありません。
数年前に自らが中心になって「共済研究会」を立ち上げました。
それはかなりの役割を果たしたと思います。
このブログでも何回か書きましたが、私も一時期参加しました。
しかも、大きな期待を持って参加したのです。

しかし、2年ほど前に、本間さんからの強い慰留にも関わらず退会してしまいました。
本間さんには共感したものの、そこで議論していても何も変わらないと思ったからです。
組織は、状況に合わせて、自己変革していくべきですが、組織はできた途端に組織維持が目的になりますから、運動という意味では、制約にさえなりかねません。
電話では、そんな話さえしましたが、本間さんの行動方針と私のそれとはなかなかかみ合いません。
私は、共済研究会とは別の、本間さんの理念に基づく運動体を立ち上げて欲しいと思っています。
2年ほど前から本間さんにはお願いもしています。
しかしなかなか本間さんとは意見がかみ合いません。

そんなわけで、今度新たに「支え合い共創ネット(仮称)」を立ち上げることにしました。
本間さんにとっては、物足りない活動でしょう。
でも快く参加してくれました。
そのネットワークの集まりでも、本間さんの思いを込めた危機感を披露してもらう集まりを持つ予定です。
またここでもご案内しますが、支え合い共創ネットのメーリングリストもつくりますので、参加ご希望の方は登録アドレスを私に送ってください。
登録させてもらいます。

腐った協同組合はなくなってもいいですが、協同組合の原点に戻って、改めて生活の観点からの協同組合をルネサンスする動きには少しでも荷担したいです。

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