■節子への挽歌2152:チビ太の鳴き声を聞きました
節子
チビ太がいなくなった翌日起こった話です。
チビ太は、最後はずっとリビングに置いたベッドで寝ていました。
いまは、その場所はガランとしています。
午前9時過ぎでしょうか、私はそのそばの椅子に座って本を読んでいました。
これはチビ太がいる時からの日課です。」
寝たきりになった上に、チビ太は自分では食事も排泄もできないので、様子を見ながら、ケアしないといけないのです。
それに寂しいのか、時々、吠え出します。
そのときは身体を少しなでてやるとおさまります。
それで食事を与えた後、30分ほど、彼の隣で本を読んでいたわけです。
チビ太はいなくなりましたが、何となくその延長で、いつものように椅子に座って本を読んでいました。
その時、突然に、チビ太の声が聞こえたのです。
いつもとは違った、何か特別のことを訴えたい時の「キャン」という声です。
思わず、「どうしたチャッピー(これがチビ太の正しい名前です)」と声を出してしまいました。
そして、いつもチビ太がいたところを見ましたが、もちろんそこにチビ太がいるわけもありません。
チビ太はもういないのです。
しかし、はっきりと「キャン」聞こえたのです。
意識が、あるはずもないものを実体化することはよくあります。
ないのに、なんとなくあるような気がすることも時々あります。
実体化まではいきませんが、気配はよくあります。
魂があるのは人間だけだと何かで読んだ気がしますが、そんなことはありません。
それは経験的に知っています。
さらに言えば、生命以外に物にも魂はあるようにさえ思います。
なぜなら、すべては私の意識から生まれているものだと思うからです。
その時以来、もうチビ太の声を聞いたことはありません。
チビ太は順調に彼岸への旅を進んでいるようです。
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