■節子への挽歌2161:いないと何をしていいかわからない
節子
横浜の野路さんから土屋農園の桃が届きました。
今日は日曜日だったのですが、私は湯島に行っていました。
朝の10時から午後6時半まで、ロングランの打ち合わせでした。
テーマはかなり深刻なもので、いささか疲れましたが、なんとか大方の合意ができました。
疲れきって帰宅したら、桃が届いていました。
私は川中島の桃が大好きなので、食べたかったのですが、果物は夜食べてはいけないという節子の言葉を思い出して我慢しました。
野路さんに電話しました。
といっても節子の友だちの野路さんではなく、旦那さんのほうです。
節子の友だちの野路さんは数年前に階段から転落し、それがきっかけになって、記憶喪失になってしまい、そして認知症になってしまったのです。
リハビリと認知症、そのケアは大変です。
電話の向こうの野路さんは、私以上に疲れているようでした。
今日は娘さんがしばらく預かってくれるというので、野路さんはお一人でした。
つまり、節子の友だちの野路さんは、留守だったということです。
そしてこう話されました。
妻と一緒だととても大変ですが、いないと何をやっていいかわかりません。
とてもよくわかります。
介護がどんなに辛くても、介護する相手がいなくなると楽になったと思う一方で、落ち着かないのです。
でも、と、野路さんは付け加えました。
いるだけで幸せだと思わないとだめですね。
その通り、いるだけでどれほど幸せなことか。
土屋農園は小布施にあるそうですが、とても誠実な農園だそうです。
野路さんが、そこで食べる完熟の桃は最高です。いつか佐藤さんと一緒に行きたいですねと言ってくれました。
実は、私は野路さんの奥様には何回も会っていますが、夫の野路さんには会ったことがないのです。
ただ、節子からは話はよく聞いていました。
これも節子がつくってくれた縁なのです。
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