■「小さな満足、大きな不満」
今朝の朝日新聞の朝刊に、「クール便、現場は悲鳴 「時間指定」も負担大に」という大きな見出し記事が出ていました。
そういえば、最近、ヤマト運輸のクール便の保管方法が問題になっていました。
ヤマト運輸は、とても素晴らしい会社で、私も知人が多いのですが、この事件はある意味では予想されたものでした。
私の友人が、昨年だったと思いますが、同社の「ベース」という運送品の集積場所でアルバイトした話を聞かせてもらいました。
それによるとどうも管理システムが整備されていないようでした。
その話を、お付き合いのある同社の人に話したことがありますが、私自身はいつか問題が起きなければいいなと思っていました。
会社の事件の予兆は、必ずあるものです。
もちろん予兆に気づいて解決される場合が多いのですが。
そんなことがあったので、問題が発覚した時には、とても残念な気がしました。
あの時に、もっと強く言っておけばよかったとも思いました。
しかし、多くの場合、そうしたことは後知恵なのです。
ヤマト運輸は、顧客重視のとても誠実な会社だと思っています。
しかし、今朝の朝日の記事を読んで、20年前に書いた小論を思い出しました。
消費者としての「小さな満足」から生活者としての「大きな満足」に私たちの生き方を変えなければいけないのではないかという話です。
ヤマトの宅急便システムは、とてもありがたい、便利な仕組みです。
しかし、急いで翌日に届けるために、どれだけの負担がドライバーにかかっているのか、と思うと、宅急便を使っていいのだろうかと思うこともあります。
たしかに、早く着くことで、生鮮食品の鮮度は維持できるでしょう。
でもどこかに疑問が残ります。
ヤマト運輸を非難しているのではありません。
自分自身を含めて、私たちの生き方が、ヤマト運輸をそうさせているのですから。
私たちは、あまりにも過重なことをヤマト運輸に期待しているのではないか。
そんなことを思います。
これはなにも宅急便だけの話ででは、ありません。
食材の偽装も含めて、問題の源泉は、私たちの生き方にあるような気がしてなりません。
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