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2013/11/17

■会社は仲間たちの挑戦の場

昨日、「経営に夢と大義を」をテーマにしたフォーラムに参加し、パネルディスカッションのコーディネーター役をしてきました。
そこで3人の経営者に会いました。
未来工業の山田雅裕さん、ダイヤ精機の諏訪貴子さん、日本レーザーの近藤宣之さんです。
いずれも初対面です。
3人とも社長ですが、実に魅力的な人たちでした。
3人に共通するのは、「働く現場」「働いている人たち」としっかりつながっていることです。
昨今の、「言葉」だけの経営者とは違います。
それに会社を「仲間たちの場」と位置づけています。
久しぶりに気持ちの良い経営者と会えて、元気が出ました。

仲間たちが育てる場として、会社を捉えれば、会社は赤字になどはなりません。
近藤さんの会社は、経営者と社員が自発的にお金を出し合って、会社の経営権を獲得しました。
そして1億円以上あった借金もすべて返しています。
近藤さんは、会社の経営権を獲得する際に、ファンドの出資を全て断りました。
もちろん近藤さんは株式上場など考えていません。
会社は社員とお客様のものだからです。
近藤さんは改めて日本的経営を再構築し、それを世界のグローバルスタンダードにしたいと話してくれました。
おそらく50年後にはそうなっているでしょう。

諏訪さんは、職人の技能継承に力をいれ、町工場であることに誇りを持っています。
日本1、世界1の町工場が目標です。
そこに「ものづくり」の原点があるからです。

山田さんは、とても人間的で、魅力的です。
未来工業は最近では有名なのでご存知の方もいるでしょうが、創業者の先代からつい最近、社長を引き継ぎました。
創業者の血が色濃く流れているのを感じました。
なによりも共感できたのは、初対面の私にさえ、弱みを見せたことです。
自信がなければ弱みは見せられません。
それだけ私は、山田さんが好きになりました。

パネルディスカッションはぶっつけ本番だったのですが、とても楽しいものになり、皆さんに喜んでもらいましたが、聴いていたある大企業の社長だった人が、終わった後にやってきてくれました。
自分がこれからやるべきことがわかったというのです。
私自身は、25年前に大企業には見切りをつけていましたが、大企業が変わらなければ社会が変わっていかないのも事実です。
もう企業との付き合いは止めようかと思い出していたのですが、もう少し付き合うことにしました。
企業の業績を上げ、楽しい働きの場になっていくための処方は、社長がその気になれば、簡単です。
どうしてみんなそれをしないのか不思議でなりません。

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