■すべてが経済成長支援を向いている
昨日、日本子どもNPOセンターの代表理事の小木さんと久しぶりにお話しました。
日本子どもNPOセンターは、全国の子育て支援関係のNPOをつないでいく発想でつくられたNPO法人です。
一時はかなりの助成金が支給されて、有給スタッフもいれて活動も華やかでしたが、助成金が減少するとともに、財政難になり、資金的に立ち行かなくなったため、暫定的に私の湯島のオフィスを事務局に提供しているのです。
小木さんと2人だけでゆっくりお話しするのはこれがはじめてです。
いろいろとの話をした後、現在の子育ち環境に関する話になりました。
一番共感し合えたのは、昨今の子ども政策に子どもの視点がないと言うことです。
要するに、子どもではなく、働く両親の支援に偏っているのではないかということです。
働く両親を支援すれば、子どものためになるだろうと思いがちですが、私はまったくそうは思っていません。
うれしいことに、小木さんも同じお考えのようです。
経済成長支援のための子育て支援発想では、子どもたちは幸せにはなりません。
政府の施策だけではありません。
私が感ずるのは、NPO関係までもが同じような方向を向いているように思います。
子どもの視点で考えない子育て支援は、子どもを幸せにはしないでしょう。
これは、何も子育て分野に限りません。
最近の社会福祉政策は、どうも経済成長支援発想に陥っているのがとても気になります。
まさに、いまや経済成長市場主義です。
経済成長の意味をもう少し生活者の立場できちんと考えなければいけません。
介護保険も、介護の社会化といいながら、実際は介護の市場化を進めました。
子育て分野は、どうでしょうか。
子育ても社会化すべき分野ですが、たぶん市場化がどんどん進みそうです。
むかし、学生たちと一緒に取り組んだ、ソーシャル・フォスターリズムに基づく、保育園システムのことを思い出しました。
子どもの問題は、最近縁がなくなっていますが、やはり考えて見なければいけないと思いました。
12月15日に、日本子どもNPOセンターでは全国交流会を開催します。
また案内を書かせてもらいます。
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