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2013/12/07

■無知はカである

特定秘密法が昨日、成立しました。
私は風邪で、デモにも参加できませんでした。
未来よりも現在を選んでしまったわけです。

50年前、岸政権は国民の反対を振り切って日米安保条約を更新しました。
最近のテレビで、何人かの方が、それでも今は、その決断で良かったと思っている国民が多いと話していました。
この判断そのものに「現状主義」の落し穴がありますが、それは別としても、こういう発言は強引な政治を認めることになります。
政治評論家は、基本的には体制の道化役だなとつくづく思います。

この日を忘れないようにしようと言う人も多いです。
覚えていてどういう意味があるのか、私にはよくわかりませんが、その日に何もしなかった自己反省として、忘れないようにしようと言うことでしょうか。
それならよくわかります。
でも、たぶん、みんなすぐに忘れてしまうだろうと思います。
もちろん私もです。
そして、自分が、何かのトラブルに巻き込まれた時に、ようやく思い出すでしょう。

全体主義体制によって支配される世界を描いたオーウェルの「1984年」の舞台であるオセアニア国のスローガンは次の3つです。
戦争は平和である。
自由は屈従である。
無知はカである。

シュバイツァーの警告も思い出します。
シュバイツァーは、産業社会になってから「多くの人は人間としてではなく、働くものとしてのみ生きてきた」ために、人間的実質は発育不良となり、このような発育不良の親によって子供が育てられるために、子供の人間的発達に必要な本質的要因が欠けることになってしまったといいます。
それを避けるために、シュバイツァーは仕事を減らすことを提唱し、過剰消費とぜいたくを戒めていますが、同時に、私たちは新しい信条と態度によって自己革新をしなければならないとも警告しています。
そして、「もし私たちが考える人間となる決心をすれば、この革命が起こる」とシュバイツァーは言っています。

しかし、「考える人間」には、ますます生きにくい時代になりそうです。
マルチチュードが革命の主体になるのは、いつでしょうか。

風邪は一向に治る気配がありません。
ほんとうに風邪でしょうか。

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» ジョージ・オーウェルの『1984年』を2010年に再訪 [マスコミに載らない海外記事]
Richard Mynick 2010年6月12日 大衆的語彙の中に初めて登場して以来、“オーウェル的”という言葉は、典型的な“全体主義国家”の姿を呼び起こす。秘密警察だらけの一党独裁、自国民をスパイし、異議を唱える連中を弾圧し、恣意的逮捕や、囚人の拷問を行い、永久戦争を遂行し、ご都合主義のために歴史を書き換え、自国の... [続きを読む]

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