■汚れを正す仕組み
今日は天皇の80歳の誕生日です。
今日に限っては、私自身の意見は書かずに、上山春平が四半世紀ほど前に、朝日新聞主催の座談会で述べていた言葉を紹介します。
日本という国が守ってきた巧みな仕組みに就いての言及ですが、四半世紀も経った今も、現代の政治構造や社会状況を考える上で、とても示唆に富んでいると思います。
しかし、自民党の憲法改正案を読むと、自民党の人たちは、この仕組みでは満足できないようです。
今の日本は国家組織の中枢に近い人々がけがれた印象を与えている。その中から選ばれた人が国の中心にいたのでは、やりきれない思いになる。しかし幸い、われわれはそういう汚さから無縁で真っ白な方を中心におくことができる。これは国の姿として実にありがたいことだ。(朝日新聞1989/1/16)また、翌年、上山さんは雑誌「思想」で、こう書いています。
天皇制は、国制の頂点に聖域を設け、権力競争に汚れやすい政治家たちをシャット・アウトする。その聖域から権力とのかかわりを最大限に排除したのが、今日の天皇制である。非権力という点では、世界の君主制のなかで最も徹底したケースといえるかもしれない。
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コメント
佐藤様 こんにちは
私はこの挽歌に訪れて二か月ほどでしょうか
それ以前の挽歌には今も目を通してはおりませんが、それでも佐藤さんの心情が伝わってきております。
失礼な文言がございましたら、どうかお許しください。
何度も書きましたが私と佐藤さんの妻への思いは、どこか似ているように思えます。
なので佐藤さんの文章には素直に入れるのかもしれません
私も佐藤さんも、一言でいえば『妻を愛しすぎた男』なのでしょうね
そして、妻からの慈しみをバックに好き放題の生き方をさせてもらった、世界一幸せな男だったように思います。
ただ私は、その妻からの見返りを求めない優しさに、何一つお返しができていないのが無念でなりません
いままで私は誕生日や結婚記念日、クリスマスなどの行事は無視をするような生き方でした。
やはり妻は一抹の淋しさを感じていたでしょう
そのようなことから妻が亡きあとは、誕生日と結婚記念日、クリスマスには、妻の好きな「イチゴのショートケーキ」を二人で食べることにしております。
しかし
何をしようが心のどこかに後悔と失望感が漂い、空虚感が襲ってきます。
走る車の中で大声で妻の名を叫んだり、ひとりの暗い部屋で妻を思うと目頭がいたくなったり・・・
今は仕事やボランティアで忙しい日々を送らせて頂いてはいますが、すべてにおいて空虚感が付いて回ります
会社や団体のみなさまには申し訳ないとはおもぃますが、100%全力で取り組むことはできなくなりました。
一日一日が、妻に近づくための時間割のようになってしまいましたが、私はこれで正解だと思っています。
投稿: 山陰太郎 | 2013/12/24 13:24