■節子への挽歌2286:強欲な人生から抜けられません
節子
風邪がなかなか抜けません。
にもかかわらず、湯島にまた来ています。
来客があるためですが、出かける時に暖かだったので、うっかりと薄着で出かけてきてしまいました。
こうして風邪をこじらせていく習癖は一向に治りません。
もっと自分を大事にしなければいけません。
年末のご挨拶が届くので、私も電話をする機会が増えました。
昨日は野路さんのご主人と電話しました。
奥さんが節子と仲良しだった人です。
奥さんは数年前に階段から転落し、それが原因で記憶喪失になってしまいました。
しかし最近少しずつ記憶を取り戻しているようです。
しかし、それはそれでまた、ご主人にはストレスなのだそうです。
人間は欲が深いから、よくなりだすと逆に期待が膨れるのかもしれません。
人には、それぞれ事情があります。
ようやくそれがわかってきました。
何をいまさらと思われそうですが、頭ではわかっても心身ではわかったとは言えないことも多いのです。
少なくとも、誰かをうらやんだり非難する気持ちがあるならば、わかったとは言えないでしょう。
私は今でも、時にうらやんだり批判したりする気持ちが浮かびますので、十分とは言えませんが、ねたみや非難からは自由になってきました。
しかし、様々な人たちと触れ合っていますので、あまりに語られていることが違うことに出会うと、時にむなしくなることはあります。
お金がほしくなることもあります。
まだまだ人間は未熟です。
最後まで未熟のままでしょうが、少しは向上したいものです。
それにしても、人の強欲さをこの頃、改めて思います。
もちろん自分のことです。
この歳になってもなお、やりたいことが出てきてしまいます。
誰かが会おうと言えば、ついつい出かけてきてしまいます。
さびしいからでしょうか。
節子がいたら、おそらくこんな生活にはなっていないと思います。
2002年に活動を一回リセットし、生き方を変えるつもりが、どうもそれ以前の延長で、しかも中途半端にしか生きていません。
当時、節子と引き換えならば、すべてのものを捨てる覚悟があったのですが、それが逆転してしまいました。
節子がいないことが、私の強欲さの理由かもしれません。
困ったものです。
湯島も寒くなってきました。
来客がそろそろやってくる時間です。
たぶん刺激的な話を持ち込んでくるでしょう。
困ったものです。
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