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2014/01/01

■「流れに身を任す」生き方から「流れに抗う」生き方へ

またひとつ、年が明けました。

妻を見送ってからの7年間、亜空間のなかを浮遊するような感じで過ごしています。
それに気づいたのが一昨年ですが、昨年もそこから抜け出られずに、いや抜け出ようという気にならずに、過ごしてしまいました。
しかし、そうして浮遊している間に、社会はますます住みにくくなってきました。
それは、あまり時代にコミットせずに、浮遊する私にも伝わってきます。
時評編で、時折、嘆きを書いていますが、社会の多くの人たちは、むしろそれを受け容れているような気もします。
私には、実におぞましい光景ですが、それこそが現代の幸福かもしれません。
なにが幸福かは人それぞれで、私が嘆くのは傲慢かもしれませんが、残念ながらそうした風潮が私と無縁であるわけでもありません。

昨年は、浮遊しながらも、そういうことに身震いし、時評編を書く気さえ萎えがちでした。私が社会から脱落しすぎているとしたら、まずはわが身を正さなくてはいけません。
自らの気を起こすためにも、後半は久しぶりにかなりの本を読みました。
時代を相対化するには、あるいは、自らの考えを修正するためには、さまざまな人が書いた本は視野や視座を広げてくれます。
そこに、自分とは違う、もうひとつの思考の軌跡をたどることができるからです。
そして、改めて、時代の先ゆえは、常に誰かに見えているものだと思いました。
社会が壊れだしている今の状況を予見していた人は、昔から決して少なくないのです。
私が以前から見ている未来も、もしかしたら、ありえるかもしれないと思い出しています。
それは確かめようもないことではありますが、そう思えるようになったことは、私にはとても大きな意味があります。

以前、「見た人の責任」と言うようなことを書いたことがあります。
そこに困っている人がいたら、手を差しのべなければいけません。
少しでも未来が見えたのであれば、何かをしなければいけません。
しかし、見た事の、あるいは知った事の、どれを選ぶかはとても大切なことです。
だれにも手を差し出せば良いわけではない。
どれにでも行動を向ければ良いわけでもない。
昨年、学んだことが、このことです。
私はむしろ、物事に優劣の判断をつけない生き方を志向してきたのですが、それは間違っていたかもしれないと思い出しています。

昨年は「流れに身を任す」生き方を意識しましたが、今年は、「流れに抗う」生き方を意識したいと思っています。
それが、もしかしたら、浮遊状況から抜け出す契機になるかもしれません。
よどんだ世界に安住している生き方は、そろそろ終わりにしないと前に進めません。

ただ、今年も、正直に、誠実に、そして自分らしく生きようと思います。
カミユは、「自由とは嘘をつかぬ権利のことだ」と書いています。

今年もできるだけ東京の湯島天神の近くのオフィスには出かけようと思います。
この数年、「コモンズ空間」を目指して、湯島のオフィスをできるだけいろんな人たちに開放してきましたが、空間を開放することとコモンズを育てることは、別のことだと学ばせてもらいました。
今年は、私もできるだけ顔を出し、珈琲を淹れたいと思います。
近くに来る機会がありましたら、ぜひご連絡ください。
お会いしたこともない方も含めて、どなたでも歓迎です。
珈琲のおもてなししかできませんが。

いつかお会いできるのを楽しみにしています。


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コメント

 昨夏 発見し、幾度か読ませていただいています。ただ、挽歌は涙なしに読めず、忘れた頃、気がつくととページを開いていました。あなたの、ごまかしと不正義を許さない、生き方が大変耳と胎に応えています。「共同総研」には黄柳野高校設立期、一度出席したことがあり、「真贋・本質を見分けて生きる力を年齢不問・本音生活でつくろう」と生徒さん・スタッフに呼掛けるきっかけになりました。  お仲間に入れる自信はとても無いし、だけど、気になる、頼りにしたい存在で困っています。(82歳直前)

投稿: eiko miki | 2014/01/09 14:45

miki さん
ありがとうございます。

黄柳野高校にはとても興味を持ちながら、自分で現場に行く機会を作らず、反省していました。
「真贋・本質を見分けて生きる力を年齢不問・本音生活でつくろう」。
とても共感します。
私もそう思いながらも、道に迷ってばかりいます。

miki さんはどちらにお住まいか存じ上げませんが、
私のオフィスは東京文京区の湯島天神のすぐ近くにあります。
機会があればどうぞ遊びにお立ち寄りください。
いつもいるわけではありませんが、ご連絡いただければ出来るだけ時間を調整します。

コメントに感謝します。
ありがとうございました。


投稿: 佐藤修 | 2014/01/10 09:29

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