■世論調査結果に感ずる不安
世論調査の報道を見ていて、気になることがあります。
二者択一の質問に対して、「どちらともいえない」とか「わからない」という回答が多いことです。
わからなかったら、少しは調べて考えろ、と私は言いたいです。
原発のような大きな問題に関してさえ、そうなのです。
そう答える人を見ると、この人はまじめに生きているのかなあ、と疑いたくなります。
自分の家の隣に原発が建つという問題であれば、賛否を決めないわけにはいかないでしょう。
しかし、それが自宅から離れていれば、決めなくてもすむのです。
沖縄の基地問題もそうです。
自宅の近くに米軍基地が出来るのに反対する人も、沖縄の辺野古であれば「どちらともいえない」で済ませてしまうのです。
そういう人は、私には真面目に生きているとはとても思えません。
そういえば、支持政党に関しても「支持政党なし」と言う人が多いです。
これを「無党派層」と呼ぶのが一般ですが、私には違和感があります。
完全に自分の考えに合致する政党がある可能性は極めて少ないでしょう。
しかし、政治を真剣に考えるのであれば、やはり支持する政党を探す努力はすべきです。
それをせずして、簡単に「支持政党なし」というのは、誠実さを欠くように思います。
要するに「考えていない」のではないかと思いたくもなるわけです。
昨今は、安直な世論調査が多いことも、その一因かもしれませんが、それだけが原因でもないでしょう。
「どちらともいえない」とか「わからない」と言う人は、結局は多数派を応援することになります。
そういう人が増えることは、社会を不安定にさせていくように思います。
社会が不安定になれば、それを利用する人が出てきかねません。
世論調査の数字を見るたびに、いつも不安を感じます。
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