■正解があれば解けない問題はない
入試センター試験にことを書きましたが、娘からいま話題になっているパズル(1158→10)のことを教えてもらいました。
ご存知の方も多いと思いますが、1,1,5,8の4つの数字を計算記号の、+,-,×,÷の4つで算式化し、その答が10になるようにするという問題です。
簡単そうなパズルなので、センター試験に続いて取り組んでみました。
ところが10分考えても解けないのです。
難しい問題ではないので、10分も考えて解けないのであれば、正解はないのではないかと疑いたくなります。
それで諦めてしまいました。
ところが、昨日、帰宅したら、娘が間違いなく正解はあるというのです。
それで再考することにしました。
正解があるのであれば、解けないはずはありません。
そして、今度はそう時間をとられずに正解に辿り着きました。
ちょっとしたことに気づけば、簡単に解ける問題でした。
私の思考を狭めていたのは、絶対に正解があるということを確信していなかった思いです。
そこで思い出したのが、光通信の話です。
今でこそ光ファイバーによる大量高速通信は一般化していますが、光ファイバーが通信用に実用化されるまでにはかなりの時間がかかりました。
しかし、その実用化が加速化されたのは、理論的な可能性が実証されたからだそうです。
あまり正確に記憶していないのですが、40年近く前に光ファイバーの研究者の講演でその話をお聞きしました。
可能性が確信された途端に、実現への速度が加速されるのが技術の世界です。
科学の世界では、理論が先行し、その理論は、必ずいつか実証されるのです。
これを少し広義に受け止めてみましょう。
たとえば、原発問題ですが、原発がなくてもエネルギー供給は大丈夫だと確信して取り組むかどうか、自然エネルギーで将来のエネルギー需要をまかなえると確信してその開発に取り組むかどうかで、技術開発の展開は異なっていくということです。
「原発ゼロ」と決めて、スタートする意味がここにあるように思います。
原発ゼロという起点が大切なのであって、それをどう実現するかは、二の次の話なのです。
技術の世界だけではありません。
沖縄の米軍基地に関しても、「国外移転」に確信を持つ人が多かったなら、鳩山さんの思いももう少し前に進んだように思います。
あの時、多くの人は疑心暗鬼でした。
鳩山さんの思いに信頼を寄せる人が、あまりに少なかったように思います。
そして、鳩山政権の内部から、そのビジョンや目標は瓦解しました。
都知事選の原発ゼロ。
稲嶺さんの辺野古移設拒否。
大切なのは、それがどれほど、時代の大きな意識になっていくかだろうと思います。
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