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2014/03/15

■STAP細胞論文の査読は誰がやったのか

つい数か月前に、世界を驚嘆させたSTAP細胞論文が、その真偽が問われだしています。
論文を撤回することになりそうです。
このSTAP細胞の登場は、あまりに突然だったのと主役が無名の若い女性だったこともあり、私はとても感動しました。
とりわけ「常識の呪縛」を克服したことに、わが意を得たりと思ったところでした。
ところが、その論文の内容のずさんさが、今は指摘されています。
世界的に権威がある科学誌「ネイチャー」の掲載記事だということに、私自身が「常識の呪縛」に捉われていたことを反省しなければいけません。

「ネイチャー」への論文掲載は、かなり厳しい査読を経ていると思っていました。
論文でない論考などは、査読の対象ではないでしょうが、論文は査読をかいくぐってきたはずです。
なぜこんな「ずさんな論文」が、それをすり抜けたのか、いろんなところで制度が壊れだしていることのひとつの事例かもしれません。
それで思い出すのが、クライメートゲート事件です。
以前、「一酸化炭素地球温暖説」に関連して、言及したことがありますが、
この事件は二酸化炭素による地球温暖化という世界的な痛切の欺瞞性を暴いた事件です。

2009年、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の技術者たちの電子メールのやりとりが流出したのですが、そこに気候温暖化を捏造していることを疑わせる内容が示されていたのです。
これにより地球温暖化に関する議論の信頼性が否定され、二酸化炭素地球温暖化説はほぼ否定されたのです。
日本では、相変わらず、二酸化炭素地球温暖化説が主流になっていますので、その背後にある資本家や政治家(たとえば『不都合な真実』で有名になったゴアはこの主張で巨額な利益を得たといわれています)にとっては、今もって「良い市場」になっています。
この事件に関しては、フェイスブックで一度書きましたが、化学同人が出している雑誌「化学」の2010年の3月号と5月号に、東大教授の渡辺正さんが詳しく解説しています。
関心のある人はぜひお読み下さい。
学会の論文がどのように利用されているかが垣間見えてきます。

その論考にも書かれていますが、最近の学会の査読制度は、かなり偏ったものになっているようです。
ある論文に関して、広く査読でチェックするというよりも、その学会にとって好都合な、論文賛成者で査読してしまうような動きが出ていて、実際にさまざまな不祥事まで起こっているようです。
現在のように、学会がどんどん小別れしてしまう状況では、それがとてもやりやすくなっているわけです。
いささか極端に言えば、いまや学会は金儲け主義者に私物化される危険に直面しているということです。
いや、自然科学そのものが、そうなりだしているのかもしれません。
原子力ムラは、そのひとつでしかありません。

科学技術者の倫理の問題には私も以前から関心があり、何回かそうしたテーマの集まりやサロンも開催していました。
そうした動きを日本で広げてきた杉本泰治さんは、NPO法人科学技術倫理フォーラムを立ち上げています。
私も、そのNPOの理事でもあるのですが、3.11の後、とても無力感を感じています。
それを今回また、思い知らされました。

ちなみに、小保方さんは被害者ではないかと思っていますが。
きちんとした査読が行われていたら、こうはならなかったはずです。
とても残念です。

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