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2014/03/30

■人間を起点とする社会哲学

友人の川本兼さんが「右傾化に打ち克つ新たな思想」を出版しました。
川本さんは長年、平和のテーマに取り組んでいますが、新しい社会契約説や平和権など、新しい思想体系を積み上げてきている人です。
川本さんの取り組みは、個別論ではなく、ホロニックな議論であり、しかも価値観が基本になっているところに、私は共感しています。
もう20年以上、川本さんの著作は読み続けていますので、川本さんの思想の進化がよくわかります。
今回の本は、タイトルからわかるように、昨今の日本社会の「右傾化」への警告書です。

川本さんは、「右傾化の流れの中に身を委ねることによって、日本人は「誇り」や「心の安定」を得ることができるかもしれない」が、そうした右傾化の誘惑に打ち克たなくてはならないと主張しています。
そうした議論の根底に、川本さんは「人間を起点とする社会哲学」を置いています。
この視点は私の視点と全く同じですが、私と違って、川本さんはそれをしっかりと論理づけています。
そして、ルソーとは違う、さらにはホッブスやロックとも違う、新しい社会契約説を提唱するのです。
川本さんがそうした新社会契約説を提唱しだしたのはもう15年ほど前だったと思いますが、最初は私もなにやら小難しい議論だなと、その意味をしっかりと受け止められずにいました。
しかし、次第にその考えは思想的に深められ、今回は「人間を起点とする社会哲学」として、かなり全体像が見えてきたように思います。

実は、先日このブログでも紹介した品川正治さんの「激突の時代」に出てくる日本人の平和憲法観を読んでいて、すぐ思い出したのが、川本兼さんでした。
それでその本の私が感動した箇所を書き出して、川本さんに送りました。
財界人にも、こういう発想の人がいたと知ったら、私がそうだったように、元気が出るだろうと思ったのです。
それと入れ違いに、川本さんからこの本が送られてきたのです。

「人間を起点とする社会哲学」については、ぜひとも本書を読んでほしいのですが、そこから引き出される重要な帰結を2つだけ紹介します。

「平和権」を基本的人権である。
「戦争ができる国家」はアンシヤン・レジーム(旧制度)である。
川本さんは、また、「人間を起点とする社会哲学」に基づいて社会のあり方を変えていくことを、「人権革命」と呼びます。
あまりにも簡単な紹介なので、伝わりにくいかもしれません。
ぜひ読んでみてください。
本書を読まれた方を中心にして、できるだけ早い時期に、川本さんを囲むカフェサロンを開催しようと思っています。

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