■「一人ひとりの声が集まれば、世の中は変わる」
「憲法9条を保持し、70年近く戦争をしなかった日本国民」にノーベル平和賞をという、ひとりの子育て中の女性の思いから始まった動きが、ついに現実味を持って動き出しました。一昨日、「ノーベル委員会は2014年ノーベル平和賞の申し込みを受け付けました。今年は278の候補が登録されました。受賞者は10月10日に発表される予定です」という連絡があったそうです。
この話を最初聞いた時には、まさに「眼からうろこ」でした。
過去にもEUが受賞したこともあります。
ですから、憲法9条を守ってきた日本国民が受賞しても、形式的にはおかしくありません。
それに、もし受賞したとなれば、現在の日本政府の動きを抑えていく効果もあるでしょうし、世界の歴史が変わるかもしれません。
それ以上に、ノーベル賞の意味合いが変わるかもしれません。
私自身は、ノーベル賞の「経済賞」と「平和賞」には、なにやら不純さを強く感じていて、どちらかといえば、ネガティブな思いを持っているのですが、もし憲法9条が受賞したら、認識を改める必要がありそうです。
まあ、いささか日和見的ではありますが、制度は利用する人によって、全く違う効果も発揮するものです。
制度や仕組みは、誰にとっても使い方次第で生きてくるものだという認識を改めてもたねばいけません。
これを思いついたのは、座間市の主夫の鷹巣直美さんという人だそうです。
子育てに追われていて、集会やデモに参加できず、自宅でできることを考えた結果のことだそうです。
「参加できないこと」、つまり制約条件があればこそ、生み出されたプロジェクトです。
「できないこと」を嘆くのではなく、「できること」を考えれば言いのですが、私も含めて多くの人は、そうはなかなかならないのです。
しかし、誰にも、できることはあるのです。
その点も大いに学ばせてもらいました。
鷹巣さんの動きに共感した人たちによって、昨年8月に「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員会が発足しています。
そのサイトで、賛同者の署名活動がいまも行われています。
http://chn.ge/1bNX7Hb鷹巣さんは、「一人ひとりの声が集まれば、世の中は変わる」と考えているそうです。
心から共感します。
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