■「1185 → 10」
某大企業の役員の友人からメールが来ました。
もう長い付き合いですが、会社での仕事もすばらしければ、社会活動にも取り組み、さらに自分の時間もスポーツと音楽と、実に豊かな生き方をしている友人です。
しかも、それらがバラバラではなく、つながっているのです。
この友人が、その会社の社長になれば、会社も社会も変わるだろうなと大きな期待を持っていたのですが、なかなか現実はそうなりません。
まだわかりませんが。
それはともかく、彼のメールに、ゆとり教育世代の基礎学力不足がひどいということが書かれていました。
1/3+1/5=2/8と答える人がいるというようなにわかには信じがたいことがあるそうです。
私は、ゆとり教育肯定論者ですので、いささか残念なのですが、しかし、1/3+1/5=2/8と応えて、何が問題なのだろうとも思います。
こういう話をしてしまうと誤解されそうですが、私自身は「知の体系」と「学びの体系」を見直すべき時期だろうと思っています。
ところで、その一方で、学校を離れたところでは、さまざまな動きがあるようです。
たとえば、「1185 → 10」という問題があります。
ご存知の方も多いと思いますが、1,1,8,5という4つの数字と、+、-、×、÷の4つをつかって、10になる等式を創るという問題です。
同じような問題がいろいろとあるようですが、私が取り組んだのはこの問題です。
何とか解けたのですが、苦戦しました。
あることに気づけば、簡単に解ける問題ですが、最近は私の頭もかなり固くなっているようで、一時は諦めたくなったほどです。
まだ試したことのない方がいたら、是非解いてみてください。
正解はいつでもお教えしますが。
1/3+1/5の問題が解けなくなったのは、電卓などの普及のせいでしょうか。
いまやかなりの知が、ブラックボックスに取り込まれだしました。
そうしたなかで、「1185 → 10」のような「クイズ」や「知の遊び」が広がっています。
両者の違いは、たぶんモチベーションの違いです。
学びに対するモチベーションが大きく変わってきています。
教育の再生は、まずはそこから考えないといけないような気がします。
私は学ぶことが大好きでしたし、いまも大好きです。
働くことも大好きです。
周りの人たちからは、私の人生には遊びがないねとよく言われますが、
働くことと学ぶことと遊ぶことが、私にはほとんど重なっているのです。
どこかおかしいのかもしれませんが、そのおかげで、それなりに楽しい人生になっています。
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