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2014/09/10

■節子への挽歌2566:墓荒らし

節子
どうやら節子の近辺にも事件が起きたようですね。
驚きました。
節子は、私の両親と同じお墓に入っています。
予想もしていなかったのですが、旅立ちの直前に節子が希望したのです。
その心境の変化がなぜ起こったのか、理由は訊きませんでした。
なぜかといえば、私は節子に絶対に治るからと言い続けていたからです。
いまにして思えばおかしいのですが、その時には私自身、そう確信していたのです。
理性や客観性を欠いていたといえば、それまでですが、節子がいない世界は、当時の私には想像さえできなかったのです。
現実を見ていたのは、節子だけだったのかもしれません。
だからお墓の話などはしませんでした。

両親の墓は私の兄が守っていますが、同居していたのは私たちでした。
だから直前に兄の了解を得て、両親のお墓に埋葬させてもらいました。
そのため、私もまた意志に反して、そのお墓に入ることになりました。

そんなわけで、節子は両親と同じお墓にいるのです。
ところがそのお墓のあるお寺から、一部のお墓が荒らされた可能性があるので、各檀家で確認されたいという連絡が兄のところにあったそうです。
それで兄はお寺に行って、ご住職と確認してきたそうです。
なんとわが家のお墓も、蓋も開けられた形跡があり、ひとつの骨壺の蓋が逆さまになっていたそうです。
お墓が荒らされるとは、いやな時代になってきたものです。

今年は春にも、蟻がお墓に巣を作って大変でしたが、災難続きです。
私も近いうちに行ってこようと思います。

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