■節子への挽歌2608:寒くて暗い1日
節子
今日は自宅で仕事をしていたのですが、あまりの寒さに、こたつが欲しいくらいでした。
今年もまた、秋らしい秋はなく、冬が来そうです。
衣替えをしようと、秋冬の衣服を出し始めていますが、衣替えも結構面倒です。
季節の変わり目には、何を着たらいいか迷います。
秋冬をすべて出して広げたところで、やめてしまいましたので、寝室は寝るところがない状況です。
困ったものです。
雨のために、畑にはいけませんでした。
1日、自宅にいると、なんだかとても疲れます。
仕事の合間に、本を読んだのですが、その本がこれまたかなり暗い本で、そのせいか、夕方にはやる気が失せてしまいました。
その本は、少し古い本ですが、芹沢一也さんの「狂気と犯罪」という本です。
最近、精神医療の関係の本を読んでいるのですが、読めば読むほどに暗くなります。
この種類の本を読みだしたきっかけは、大熊一夫さんの「精神病院を捨てたイタリア、捨てない日本」という本を読んだのがきっかけです。
大熊一夫さんの本は、実は40年以上前に読んだことがあります。
「ルポ・精神病院」という本です。
朝日新聞の記者だった大熊さんが、アルコール依存症を装って、精神病院に入院し、その体験録を書いた本です。
40年以上前の本ですが、この本は忘れたことがありません。
最近の状況も含めて、3冊ほど読んでみましたが、日本の状況はあの頃からあまり変わっていないようです。
気分が暗くなりました。
「ルポ・精神病院」を読んだのは、節子と結婚する直前です。
節子とかなり話題にした記憶があります。
当時から、精神障害者を取り巻く環境はそう変わっていないようです。
いや、ある意味ではもっとひどくなっているかもしれません。
少し前に、精神病院に勤務している作業療法士の方が湯島に訪ねてきました。
少しだけお話を聞きましたが、まだそんな状況なのかと驚いたものですが、どうもその話は特別な事例ではないようです。
彼女は最近、病院をやめました。
理由は知りませんが。
「狂気と犯罪」は、日本における精神障害者を取り巻く歴史と現状をするどい批判の目を持ってまとめたものです。
読んでいるうちに、日本の警察や医療、さらには司法の世界に、怒りがわいてきました。
怒りの対象が、あまりに大きいので、私には行動を起こす勇気はありませんが、精神的にはよくありません。
これが高ずると、私も病院に連れ込まれるかもしれません。
まあこれは冗談ですが、もし私がもう少し早く生まれていたり、ちょっとどこかでミスを犯していたら、私も精神病院に措置入院させられていた可能性はたぶんにあります。
そう思うと、ますます暗い気分になります。
とまあ、寒いうえに、暗い1日になってしまいました。
もうこの種の本はこれでお終いにしましょう。
明るい本を探して読まなければいけません。
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