« ■節子への挽歌2606:物忘れ度の向上 | トップページ | ■節子への挽歌2607:突然仏門に誘われた若者が湯島に来ました »

2014/10/22

■入院すると得をするってほんとですか?

友人が、ちょっと深刻な病気で手術入院することになりました。
何回か目の入院です。
繰り返しの入院なので経済的にも大変だろうと心配しましたが、彼が言うには、入院すると保険から100万円おりるそうなのです。
こういう話は時々聞くことがあります。

彼はまた、入院中の待遇の良さも話してくれました。
最近話題になっているので、「そこでは患者様扱いされるのか」と訊くと、まさにそうだと言うのです。
名もない民間病院ではありません。
れっきとした有名な大学の病院です。
そういえば、大学でも学生をお客様扱いしているのかなと思いました。

お金ももらえて、待遇もよく、快適な生活ができるのであれば、入院患者も増えていくことでしょう。
しかし、何かおかしい話です。
騙されているように思います。

10年以上前に、山形市で講演を頼まれました。
内容は忘れましたが、話した後に、「行政はサービス業だと思いますか」と会場から質問がありました。
当時は、行政もサービス業だという言説が広がっていたのです。
私は即時に、「思いません」と答えました。
質問者は失望したようでした。
会場には私の知り合いも来ていましたが、明らかに彼もまた失望していたように思います。
しかし、私の感覚からは、行政がサービス業であるはずはありません。
もちろん、行政職員が「公僕」だなどとは私は全く思っていません。
そういう発想が日本の自治体や地域社会を壊してきたのです。

医療も同じで、断じて、サービス業であってはなりません。
昨今の新自由主義の流れの中では、医療も産業化され、病院もサービス機関になってしまったのでしょう。
いや、サービス機関ではとどまらず。顧客創造機関にさえなってきています。

クリストファー・レーンは、その著書「乱造される心の病」で、「クスリを売るならまずは患者をつくれ」という状態になっている「精神病産業」の現実を告発しています。
しかし、これは精神病産業だけの話ではありません。
病院は今や、病気を治すどころか、医療市場の拡大を使命にしだしているのではないかと思うほどになってきています。

医療関係者は、こうした動きをどう考えているのでしょうか。
そろそろ病院の外へ出てきませんか。

|

« ■節子への挽歌2606:物忘れ度の向上 | トップページ | ■節子への挽歌2607:突然仏門に誘われた若者が湯島に来ました »

医療時評」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/30899/60522845

この記事へのトラックバック一覧です: ■入院すると得をするってほんとですか?:

« ■節子への挽歌2606:物忘れ度の向上 | トップページ | ■節子への挽歌2607:突然仏門に誘われた若者が湯島に来ました »