■編集された情報で世界は構成されています
また、イスラム国による人質殺害がネットに流れました。
次回も予告されたようです。
これをどう受け止めるかは、そう簡単には考えられません。
もちろん私は反対ですし、ひどい話だと思います。
殺害される人たちの多くが、そこの住民たちの支援活動に関わっているとテレビでは報道していますが、もしそれが事実であれば、ますます腹立たしく思います。
ただ、私としては、だからと言って一方的にイスラム国だけを非難することに躊躇します。
なぜこうしたことが起こるのか。
そして、報道されていないことはないのか。
そこを考えないと見えてこないものがある。
これはほんの一例ですが、私たちの世界認識は身近な現実以外は報道情報によって構成されています。
その情報の真偽は確かめようもありません。
今から70年ほど前の太平洋戦争時、日本人の多くは戦勝報道に酔っていました。
しかし、その後、それは虚報だったことがわかりました。
そして多くの日本人は態度も価値観も一変させたのです。
そのことを、私は忘れたくはありません。
私たちは、そうでありたいという情報には比較的無批判に受け止めます。
情報の送り手は、信じさせたい情報を中心に、さまざま情報から送り出す世界を構成します。
編集によってまったく違った世界を構成することができます。
ベトナム戦争報道時に行われたように、無関係な画像をはめ込むことさえできます。
つまり、私たちが認識している世界は編集されているということです。
その編集者を、信頼できるかどうか。
残念ながら、日本のジャーナリストも報道機関も、70年前に戻ってしまったような気がします。
昨日書いたように、嘘さえも嘘と言えないことに、それが明らかに示されている気がします。
小さな嘘は暴かれ出していますが、誰かが言ったように、大きな嘘に気づく人は少ないのでしょうか。
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