■「社会から生きた人がいなくなった」サロンの報告
このブログでもご案内した、ちょっとハードなカフェサロンの4回目のテーマは「社会から生きた人がいなくなった」でした。
問題提起者の楠さんを含めて、10人集まりました。
楠さんは、フランクフルト学派の研究者です。
以前、彼のホルクハイマーに関する著作を読ませてもらい、ぜひその続編が聞きたかったのです。
楠さんが、しっかり準備してくれていて、フロイト、フロム、ベンジャミンから始まり、現代日本への問題提起へと、きっちりと話してくださいました。
とても整理できました。
結びの言葉は、なんと東田直樹さんの「自閉症の僕が飛び跳ねる理由」の一節でした。
引用させてもらいます。
僕たちは自閉症でいることが普通なので、普通がどんなものか本当は分かっていません。 自分を好きになれるのなら、普通でも自閉症でもどちらでもいいのです。意外な結びでしたが、まさにテーマにふさわしい結語だと感心しました。
話はいろいろと広がりましたが、勝手な結論で言えば、「社会の普通」の幻想に呪縛されて生きるのではなく、「自分の普通」を大事にしようと言うことでしょうか。
生きた人間は、みんなそれぞれに違うのです。
社会の規格や常識に合わせる必要はありません。
もっと自然な自分に素直に自信を持ちましょう。
そうすれば、他者にももっと寛容になれるかもしれません。
それこそが、社会に人が戻ってくる出発点かもしれません。
とまあ、私はそんなことを考えました。
人間を起点にした社会に向けて、どうしたらいいか。
問題提起してくださる方がいたら、ぜひ次回のサロンのスピーカーになってください。
なお、サロンでの話し合いについて、参加者のおひとりの李祥さんが、ご自分のフェイスブックでかなり詳しく書いてくださっていますので、私のフェイスブックにもシェアさせてもらっています。
もしよかったらお読みください。
https://www.facebook.com/cwsosamu
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