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2014/11/01

■節子への挽歌2616:冬の始まり

節子
11月になってしまいました。
最近は時間がたつのがとても速く感じます。
今日は寒い1日でした。冬を感じるほどでした。

雨で畑に行けないので、そして寒くて本も読めないので、娘と一緒に大型DIY店のジョイフルホンダに耕運機を買いに行きました。
ジョイフルホンダに行くのは久しぶりです。
節子が元気だったころはよく通ったものです。
そのうち近くにも大きなDIYのお店ができたので、ほとんどの物はそこで用立てられるようになったのです。

ジョイフルホンダのもう一つの魅力は草花や植木がたくさんあったことです。
お正月の花は毎年そこで購入していました。
節子は花好きでしたから、いつもは質素でもお正月の花はかなり頑張ったのです。
花を選ぶだけでいつも30分はかかった記憶があります。
節子は、特に華道を学んだわけではありませんが、節子の活けた花が好きでした。

私の両親と同居していたころは、今では考えられないほどの料理も用意されていました。
来客もあり、いつも賑やかなお正月でした。
30日に家族で買い出しに行き、31日は夜まで調理でした。
元日は兄家族がやってきました。
そしてみんなで初詣に行きました。

わが家の文化が変わりだしたのは、私が会社を辞めてからです。
収入が激減し、支出が急増したためです。
さらに両親が亡くなってからは、メニューは大きく変わり、形が消えだしました。
それでも節子が中心にいたころは、ほどほどのお正月でしたが、節子がいなくなってからは、好きなおせちとお雑煮くらいになってしまいました。
実質的になったというべきかもしれません。
節子がいたら嘆くかもしれません。
お正月から華やかさが消えてしまいました。

変わっていないのは、活け花と初詣ですが、それも最近はだんだん地味になってきました。
金銭的には貧乏であることを、みんな意識しだしたからかもしれません。
節子も私も、金銭的貧乏には関心はありませんが、娘たちは私たちより心配性かもしれません。

久しぶりのジョイフルホンダは、植木や花のコーナーが縮小していました。
これも時代の変化のあらわれでしょうか。
ちょうど、時評編で、人生にはバラも大切だという文章を書いたところですが、節子はバラが好きでした。
もちろん象徴的な意味でのバラです。

食事時だったので、そのお店のフードコートで650円のラーメンセットを娘と食べてしまいました。
娘が連れ合いにメールしたところ、もっときちんとしたものを食べるようにと叱られてしまいました。
しかも、そのお金は娘が出してくれました。
気がついたら私はお金を持っていくのを忘れてしまったのです。
節子がいないと、耕耘機を買うどころか昼食さえも食べられません。
困ったものです。

ちなみに耕耘機は結構大変そうなのと、お金がなかったので、買わずに帰ってきました。
こうして、今年の冬が始まりました。

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