■内気は病気なのか
この数日、体調があまりよくありません。
昨日はゆっくり休んだのでもう大丈夫と湯島に出てきたら、やはりあんまり調子がよくありません。
今日は2組の人と会う約束なのです。
私のフェイスブックを読んで、いずれからも「大丈夫か」と問い合わせがありましたが、まあ人と会ったほうが元気になるので、大丈夫と答えました。
でもやはりだんだん調子が悪くなってきました。
もう今更キャンセルはできませんが、まあ会えば元気になるでしょう。
もしかしたら、高血圧の薬を飲むのを止めてしまったからかもしれませんが、たぶん、病気ではないでしょう。
ある本で、血圧は200を超えなければ大丈夫というような記事を読んで、なるほどと思って、薬を止めてしまったのですが、こういう生兵法が一番悪いのでしょう。
しかし、そうは言うものの、やはり病気の概念が広がりだしているのは気にいりません。
最近読んだ本にこんな広告の写真がありました。
2003年に雑誌に載った広告です。
有名な製薬会社ファイザーの「抗うつ剤ゾロフト」の広告です。
「彼女はただ内気なだけ? それとも、社会不安障害?」(Is she just shy? Or is it Social Anxiety Disorder?)と呼びかけています。
この広告が紹介されていた本は、5年前に翻訳出版されたクリストファー・レーンの「乱造される心の病」です。
原題は「shyness became a sickness」。
著者は、今や「内気」ということさえが「病気」にされる時代になったというのです。
「ゾロフト」は英米ではものすごく売れているようで、日本でも名前を変えて売られているそうです。
クリストファー・レーンによれば、「現在では精神科医も医師も、社交性に欠けるのは精神の病気ではないかと疑ってかかる」そうです。
日本ではどうでしょうか。
もしかしたら、英米以上に「精神障害病」が広がっているのかもしれません。
日本人は、私もそうですが、ともかく「暗示」にかかりやすいですから。
そのうち、私も隔離されるかもしれませんが、少し早く生まれたおかげで今のところ無事に過ごさせてもらっています。
しかし、精神に障害のない人などいるわけもありません。
「内気が病気」とされる時代の先にあるものが恐ろしいです。
今日の体調の悪さは、病気ではなく、ただ疲れているだけでしょう。
疲れるのは、健全な証拠です。
でもちょっと疲れすぎかもしれません。
明日はまた休みましょう。
| 固定リンク
「医療時評」カテゴリの記事
- ■宮庄さんの新著「新型コロナ真相 謎とき紙芝居」のお勧め(2022.03.30)
- ■「‟認知症と拘束”尊厳回復に挑むナースたち」のご紹介(2021.11.04)
- ■「ネオ・ヒューマン」(2021.09.11)
- ■第1回リンカーンクラブ研究会報告(2021.09.06)
- ■ALS患者の言葉に深く耳を傾けたい(2020.07.26)
コメント