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2014/12/29

■節子への挽歌2677:10年前のことを思い出させてくれた木下さん

節子
今年最後の湯島のお客様は、豊橋の木下さんでした。
木下さんは10年近く前に、代々木のオリンピックセンターで開催したコムケアの最終選考会に参加してくれていたそうです。
当時、全国のNPOを対象にした資金助成プログラムの運営をしていましたが、応募した人たちの投票で助成先を決めるようにしていました。
その最終選考会は公開で行っていたのです。
選考会の後、立食パーティもやりましたが、私が主催者だったので、周りにいろんな人が集まっていて、声をかけそこなったのだそうです。
その後、木下さんはサロンにも出てくれましたが、その時もゆっくり話す時間がなく、しかし、なんとなくメールやフェイスブックでの交流が続いていました。
その木下さんが、東京に行くので湯島に寄りたいと言ってくれたのです。

代々木での集まりの時には、残念ながら節子は病気で参加できませんでした。
準備のため私は前泊しましたが、その時、一緒に食事をした何人かの方のことを今も思い出します。
愛知や群馬や四国などから参加してくださって前泊された方たちです。
みんな障害をお持ちの方や高齢者などに関わっている人たちばかりで、痛みをお持ちの方ばかりでした。
そのせいか、私もついつい節子のことを話してしまいました。
場違いだったかもしれないと気になっていました。
しかし、翌日の選考会の始まる前に、みなさんと話していたら、ある人が「佐藤さんはどこかあったかい気分がする」とつぶやいてくれました。
哀しさや寂しさの表明が、あったかい空気を生むこともあるのだと、思いました。
その言葉が私を元気にしてくれ、選考会は大成功でした。
節子は参加できませんでしたが、参加していたのだと、なぜか思いました。
5回の選考会を開催しましたが、私には一番心に残る会でした。

木下さんは、その会に参加してくれていたのだそうです。
その話を聞いて、いろいろと思いだしました。
選考会に残ったあるNPOの代表は、私と同じく、伴侶をがんで喪いました。
その直後にお会いしましたが、私とは対照的に、実に気丈夫に振る舞われていました。
伴侶を喪うと、男性は自壊しがちですが、女性は強いなと思いました。
生きる力が違うのかもしれません。

木下さんと会った後に、ある集まりが湯島でありました。
そこに参加された2人の女性も、伴侶を亡くされています。
おふたりとも社会的な活動に取り組んでいます。
見習わなければいけません。

木下さんからメールが来ました。

限られた時間でしたが、佐藤さんの心の琴線に触れられた気がして、大変嬉しいです!
人との出会いは本当に不思議なものです。
来年は木下さんが働いている豊橋に行ってみようと思い出しています。

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