■節子への挽歌2688:緒方正人さんの本を読みました
節子
もし節子が元気だったら、一緒に会いに行きたい人ができました。
詳しいことは知りませんでしたが、水俣市の芦北に住む緒方正人さんという人です。
お名前だけは以前から知っていたのですが、緒方さんの語った本を2冊、読ませてもらいました。
ただただ敬服しました。
本当に生きている人だと思いました。
読んだ本は、「チッソは私であった」と「常世の舟を漕ぎて」です。
緒方さんとはもちろん面識もなく、勝手に思い込んでいるだけですが、これほど魅力的な人はそうはいないでしょう。
感激したので、場違いの挽歌にも書かせてもらいます。
節子にも知ってほしいからです。
これまで私もそれなりに魅力を感じた人はいました。
もう少し若い時には、会いたくなったら会いに行きました。
最近はそんな元気はないのですが、もし節子がいたら、緒方さんには会いに行きたい気分です。
緒方さんは、自分の生き方や考え方を問い質す過程で「狂って」しまいました。
正真正銘の、凄絶な狂いだったようです。
そして、自分にたどりついたのです。
その緒方さんの語りは、すべてすんなりと心身に入ってきます。
これほど違和感なく読めた本は、今まで1冊もありません。
何がすごいのか。
私が何に感激したのか。
それはなかなかかけませんが、ともかく嘘のない生き方をしています。
しかも自分を生きています。
私が目指しながら実現できていない生き方です。
私のように、中途半端な狂いではだめなのでしょう。
緒方さんは、奥さんのことも少しだけ語っています。
語りは少ないのですが、緒方さんの隣に奥さんがいることは、読んでいるとたびたび伝わってきます。
素敵な夫婦なのでしょう。
いつかお会いしたいと思いますが、水俣まで一人で会いに行く元気はありません。
でも会いたいと思いつづけていたら、会えるかもしれません。
これまでも、会いたい人には会えることが多かったですから。
その時は、節子も同行したいと思います。
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