■私が尊敬する政治家は鳩山由紀夫さんです
鳩山由紀夫元総理が、クリミアを訪問し、物議をかもしています。
ほとんどの人が、鳩山さんの行動を非難し、実弟さえからも「日本人ではない」と非難されています。
もっとも、「日本人ではない」というのが、非難か褒め言葉かは微妙ですが。
政治家は口をそろえて、国益に反する、世界の平和に反すると言います。
そういう面が、確かにあるかもしれません。
そういえば、鳩山さんは首相時代に沖縄基地問題でも非難されました。
自らが代表を務める民主党の仲間からも裏切られ、官僚の餌食になりました。
あの時も、多くの人は鳩山さんを責めました。
私は、平成になってからの一番尊敬する政治家と訊かれれば、躊躇なく「鳩山由紀夫」と答えます。
彼ほど、政治の原点に返って考えた政治家はいないと思うのです。
それに、現実も変えました。
鳩山さんの沖縄基地発言のおかげで、沖縄の人たちは意識を変えたはずです。
国益ではなく、国民益で考える政治家だと、私は思いました。
少なくとも、彼は「考える政治家」です。
主体性がある。そう思います。
ですから、今回のクリミア訪問も私は、そこに意味を感じます。
少なくとも、鳩山さんには、だれであろうと耳を傾ける姿勢がある。
お金や地位や私情のために生きている多くの政治家とは違うように思えるのです。
もう15年ほど前ですが、私が事務局長をやっていたリンカーンクラブの総会に鳩山さんを呼びました。
その時、話し合いの進行役だったのですが、鳩山さんが参加者の声に誠実に耳を傾けていたことがとても印象的でした。
私の誤解かもしれませんが、鳩山さんは「友愛」を信条にしていると感じました。
当時は、まだ鳩山さんは「友愛政治」という言葉を使っていませんでしたが。
他の政治家とは、明らかに雰囲気が違ったのを覚えています。
今回のクリミア訪問の意味は私にもよくわかりません。
しかし、問題の解決のカギは現場にある、という私の信条から言えば、とても共感できる行動です。
現場に行かずに何がわかるのか。
沖縄県知事に会おうとせずに、沖縄の統治を進めている現政権との違いを感じます。
余計なことを書き加えれば、沖縄県知事に会わずに、新たな基地建設を進めている安倍政権が、自らは戦地にいかずに戦争を手段に持ちたいという方向に進んでいることは、当然かもしれません。
鳩山由紀夫さんを尊敬するなどというと、たぶん多くの人からひんしゅくを買うことでしょう。
もしかしたら、また「死ね!」などというメールも届くでしょう。
日本の社会は、すでにそんな時代になってきているのが恐ろしいです。
しかし、私は鳩山由紀夫さんがなぜか好きなのです。
もちろん個人的な面識は一切ありませんが。
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コメント
私は沖縄県民です。私も鳩山由紀夫さんについては好意的に受け止めています。クリミヤのことなどは深くは知らないので沖縄関係のことでしかわかりませんが・・・。
辺野古について県外移設を求めてもいいことを沖縄県民に示した功績は大きいと思います。これまで基地は県外には持っていけないのだから実を取ることに意識を持っていこうとする勢力が県政をとることもありました。しかし、今はもう違います。鳩山さんのおかげです。
マスコミ人の中には鳩山さんのことを沖縄に無駄な期待を抱かせて無責任と沖縄県民は思っていると言う人がいます。それは違うと思います。逆に沖縄県民の目を覚まさせたことに対して本土の人の中に鳩山さんを疎ましく思う気持ちがあるのではないかと思います。(サンデーモーニングで大宅映子さんが言っていました。)
この記事にあるように鳩山さんを「国民益で考える政治家」と捉えると、自分の利益で動く多数の政治家の中で異端児・宇宙人扱いされるのがわかります。
投稿: miyagi | 2015/03/22 12:02
miyagi さん
ありがとうございます。
とてもうれしいです。
>沖縄県民の目を覚まさせたことに対して本土の人の中に鳩山さんを疎ましく思う気持ちがあるのではないかと思います。
多くの「本土の人」は、沖縄の大変さを知らないだけだと思います。
沖縄の人たちが、本気になって、県外移設を求めだせば、「本土の人」も「目覚める」と思います。
数はすくないですが、私の周りの友人知人にも、関心を持ち出した人がいます。
テレビで取り上げられることも多くなりました。
沖縄県知事の動きにエールを送っている人は少なくありません。
私も何ができるかを考えたいです。
投稿: 佐藤修 | 2015/03/22 12:52