■株価上昇がなぜこんなに話題になるのでしょうか
日経平均株価が15年ぶりに2万円を超えたと昨日からテレビでは盛んに報道されています。
こういうニュースが、トップに報道される社会そのものに、私は背を向けたいのですが、まさに金銭社会をあおっています。
今年の株価上昇だけで4億円以上利益を得たという人がテレビで紹介されていましたが(昨年は億円以上損をしたそうです)、こういう生き方の人が増えたら社会は壊れるに違いありません。
株価の上昇に寄生しているだけの生き方からは、何も価値が生まれてきませんから。
為替の変動で、利益を上げたり損失を生じたりする生き方もそうですが、金銭での損益は新しい価値(実体)を創りだしません。
同じことをしていても損益が大きく違ってくる社会から抜け出ないといけないように思いますが、どうも時代は反対の方向です。
価値(実体)をt繰り出すことをおろそかにする以上、私たちは間違いなく、「消滅」の方向に向かっています。
株式市場は私には「逆トリクルダウン」システムの典型だと思いますが、薄く広く価値を収奪し、格差を拡大していく仕組みは、マスメディアに支えられています。
価値(実体)を創りだす気を萎えさせ、価値(実体)の浪費をあおります。
一件、社会は豊かになっているように見えますが、結局は「貧しい世界」からの価値の移行でしかありません。
そもそもテレビで、株価情報や為替情報を毎日繰り返し流していくようになってから、社会はおかしくなりだしたような気がします。
これについては10年以上前にこのブログでも書いた気がしますが。
そうはいうものの、利益を上げた人の話を見ると、私もちょっとうらやましくも思ってもしまうのです。
まだまだ私の根性は、金銭依存から自由にはなっていないようです。
お金というのは、ほんとうに人を惑わせます。
お金がないから生きていけないという不安に呪縛されているのでしょう。
しかし、そんなことはありません。
今朝の朝日新聞に、とてもうれしい記事が出ていました。
http://digital.asahi.com/articles/ASH496V8ZH49UDCB01R.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASH496V8ZH49UDCB01R
記事の概要はこうです。
都内の食品会社に勤務していた吉田さん(28)は、昨年、九十九里町に転居。140㎡の空き地を45万円で購入。業者に依頼して井戸を掘り、最低電流の電気も引きました。
テントで暮らしながら、近くのホームセンターで建材を買い、ネットで建築の方法を学びながら約1か月で4畳ワンルームの小屋を完成させました。ここまでの出費は計約90万円。
現在は、水道代は無料、電気代は月約400円。家庭菜園で野菜を作ったり、近所から食料品を分けてもらったりして、食費は月3万~5万円。
ネットで生活の様子を紹介したブログのおかげで、県内外の小屋仲間と知り合い、交友関係も広がったそうです。
吉田さんは「節約するつもりはないのだが」と言っていますが、浪費しなければいいだけの話なのかもしれません。
こういう人が、いま増えていると、この記事には書かれています。
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