■櫻井よしこさんと宮脇順子さん
昨夜、BSフジの「プライムニュース」を見ました。
テーマは靖国参拝問題で、櫻井よしこさんと若宮啓文さんがゲストです。
櫻井さんの考え方は私には全くと言っていいほど、受け入れられず、最近は顔を見るだけでチャンネルを変えるほどでした。
若宮さんは朝日新聞時代からわりと共感できるところがありましたが、やや退屈でした。
にもかかわらず2時間のこの番組を見てしまったのは、疲れていたからでもありますが(昨日は3組の人の相談に乗ってきました)、キャスターの反町理さんのスタイルが好きなのです。
嫌いな人と退屈な人の討論だったのですが、とても面白かったのです。
櫻井さんの話し方は、内容というよりもとても論理的で冷静なので、なんとなく説得させられそうになります。
昨日の議論を聞いていて、なぜか櫻井さんの論調に同調しそうになってしまいました。
たとえばA級戦犯はなぜ別扱いなのかに関しても、私自身が自分で判断していないことに気づきました。
同時に、同じ情報も捉え方によって、まったく違う意味を持ってくることも改めて感じました。
そこで気がついたのですが、最近、私は自分が共感できそうな本しか読んでいないようです。
それでは、世界はどんどん狭まり、判断は正しさを維持できません。
櫻井さんを忌み嫌っていたことを反省しました。
もちろん考え方については、私には共感できないことは変わりませんが。
先月、宮脇順子さんの「悲しい歴史の国の韓国人」と「韓流時代劇と朝鮮史の真実」を読みました。
私はいくつかの韓流時代劇を見て、かなり韓国については「洗脳」されていますが、それ以前から、韓国に対する評価がなぜかかなり高かったのです。
韓国史に関する本も、韓国の歴史教科書(小学校から高校まで)も読んで、韓国の立場もそれなりに理解できていると思っていました。
ですから最近のヘイトスピーチなど、理解さえできないのです。
しかし、宮脇さんの本を読んで、お恥ずかしいながら、愕然としました。
実は、読む前は「とんでも書籍」の一種かと思っていたのですが、実にわかりやすいのです。
そのわかりやすさにおいては、韓流時代劇と同じくらいです。
こういうわかりやすい論理には、人は簡単に洗脳されがちです。
私も見事に「洗脳」されました。
私の考えが変わったということではありませんが、ヘイトスピーチをしている人のことが少しわかった気がします。
これまでの韓国観から自由になって、もう一度、韓国のことを考える姿勢をもらったのです。
まさか櫻井さんや宮脇さんから、こういう示唆をもらうとは思ってもいませんでした。
やはり自分の考えとは反対の人の意見を誠実に聞くことは大切です。
自分がいかに独善的かがよくわかります。
若宮さんと櫻井さんは、番組が終わった後、どんな会話をしているのでしょうか。
それが実に興味あります。
2人ともあまり裏表があるとは思えませんので。
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