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2015/05/21

■節子への挽歌2798:来客の合間

節子
今日はまた夏のような暑い日です。
湯島は今日も朝から来客続きで、いささか疲れていますが、まあ初夏のような感じなので、疲れも気になりません。
ベランダの草木の手入れをしないといけないのですが、最近はちょっと余裕がありません。
せめて枯らさないようにしようと思っていますが、いまのところ大丈夫です。

一寸来客が途切れて、いま一人でホッとしています。
今日、最後のお客様は杉本さんです。
まもなくお見えになるでしょう。

節子の訃報を聞いて、杉本さんはわが家にすぐに駆けつけてきてくださったのですが、開口一番が節子さんも「同士」でしたから、という言葉でした。
杉本さんは私よりもかなりご高齢ですが、しっかりしたビジョンを持って、社会と関わっています。
杉本さんの行動力には、私自身大きな影響を受けていますが、その杉本さんも最近は年には勝てないようです。
私も理事を務めさせてもらっているNPO科学技術倫理フォーラムをどうするかを考えだしています。
このNPOは、杉本さんがあってこそのNPOなので、私は収束するのがいいと思っていますが、杉本さんはどうお考えでしょうか。
今日は、その相談ではなくて、最近、杉本さんがある学会で発表したことのお話と同時に、そこでの新しい発見のお話の予定です。
宿題をもらわないようにしなければいけません。
杉本さんから言われると、自分ができないかもしれないと思っていても、断れないのです。
困ったものです。

杉本さんは、時々、湯島に立ち寄ってくださいますが、杉本さんに会うたびに、節子のことを思い出します。
私たちが杉本さんにお会いしてから、もう30年以上経過しています。
言葉は決して多い人ではないですが、なぜか私には会うだけでホッとする人です。
ちなみに、私たちは意見はそれぞれに違うことも多いので、時々、激論になることもあるのですが。
今日は、論争は避けようと思います。
私の心は、今日もまた、かなり折れそうになっていますので。

ところで、湯島での来客の合間は、いつもとても感傷的になるのです。

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