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2015/07/19

■節子への挽歌2842:国に身を奉げる

節子
昨日、「女性が中心になって平和を語り合うサロン」を開催しました。
その呼びかけに最初に応じてくれたのが、京都に住む80代半ばの高林さんです。
節子は会ったことはありませんが、それはそれは元気な方です。
彼女が長年取り組んでいる認知症予防ゲームを東日本で広げたいという彼女の熱意に共感して、この数年、ささやかに協力してきました。
何とか彼女との約束は果たせました。

今回は、平和のテーマでの話し合いの集まりでした。
そこで高林さんは、衝撃的な激白しました。
自分は、国家のために身をささげると決意した、見事なまでの「軍国少女」だった、と。
しかも、戦後もその呪縛から抜けることなく、いまなお「個人で戦う戦争」を続けているというのです。
たしかに、そう言われて、これまでの高林さんの活動を考えると、孤軍奮闘の戦いが見えてきます。
そして、それに見事に勝ち抜いてきたのです。
高林さんは、フェイスブックで、「戦争はこんなイビツ人間を作るという、この世への遺言のつもりでした」と書いてきてくれましたが、その深い意味をきちんと受け取れなかったことを反省しています。
ちなみに、高林さんは、イビツどころか、極めてバランス感覚のある誠実な人です。
まあ、かなり頑固ではありますが。
認知症は予防できないと厚生省の役人に呼び出されて怒られても、自らのNPOの名前は「認知症予防ネット」としたのも、そうした反骨精神からです。
高林さんが断言されたように、今や、「認知症予防」が社会的に認められたばかりではなく、「認知症予防ブーム」の観さえあります。

国に身をささげ、結婚もせずに国(社会)のために活動する。
ここで、高林さんが言う「国」とは、社会の理念のようなものだろうと思います。
戦後、食糧難の時にも、子供だったにもかかわらず、親が闇市から手に入れてきたものは食べないと拒否したそうです。
社会のルールに反するのは、当時の高林さんには正義に反することだったのです。
結局、最後は空腹には勝てずに食べてしまい、そのおかげで、生き残れたと本人は言いますが、さぞかし扱いにくい子供だったことでしょう。
どこか、ヒトラーユーゲンを思わせるところがある。
正義や信念は、たしかに人をイビツにしてしまう力を持っているのです。
高林さんは、それを跳ね返しましたが、戦いからは抜け出られなかったのかもしれません。

国に身を奉げる人生を、理念に身を奉げる人生と読み替えれば、イビツどころか、実に豊かな人生に見えてきます。
人の生き方は実に様々です。
しかし、人生を奉げる何かがあるということは、少なくとも幸せなことかもしれない。
これまでの私の考えからは、思いもしない考えですが、そんなことを今回、深く考えさせられました。

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