■節子への挽歌2918:20年ぶりの再会
節子
昨日、フェイスブックで再会した荻阪さんが、今日、早速に湯島に来てくれました。
忙しいだろうに、わざわざ時間調整してまで、私に合わせてくれたのです。
超多忙のはずなのに、その気持ちが、とてもうれしいです。
私は10年ぶりくらいかなと思っていたら、なんと20年ぶりだそうです。
時間の経つのは実に早いです。
最近、新著を出版され、その本を持ってきてくれました。
「リーダーの言葉が届かない10の理由」。
ビジネスの世界では話題になっている本のようです。
荻阪さんと出会った時は、彼がその世界に飛び込んで間もなくだったと思います。
私の言動も、荻阪さんはきちんと見ていてくれたようです。
いまは見事に会社も起業され、活躍されています。
荻阪さんは、むかしの私の言葉を覚えてくれていました。
しかも、私にとっては、結構大切な言葉なのです。
いずれも、さりげなく言ったはずですが、荻阪さんは大事にしまっていてくれたようです。
うれしいことです。
いまでこそ転職や会社を辞めての起業は広がっていますが、27年前は珍しいことで、どちらかといえばかなりマイナスイメージでした。
私が会社を辞めて、生き方を変えたのが、荻阪さんにとってはとても印象的だったようです。
荻阪さんの話を聞いて、あの頃はそんな受け止め方をされていたのかと、改めて知りました。
たしかに当時は、私も仲間から何で辞めたのかとなかなか理解してもらえませんでした。
私には何でもないことでしたが、まわりには理解できなかったのかもしれません。
当時の会社の同僚もそうですが、誰も私が辞めた理由はわからなかったでしょう。
そういう私の生き方を、何も訊かずに、ただ受容してくれたのが、節子でした。
感謝しなければいけません。
荻阪さんとの話は、最近の日本の企業経営の話になりました。
話が実に合いました。
いまの企業のあり方を憂いている点も同じです。
現場をしっかりと踏まえているなと思いました。
それに荻阪さんの情熱は、むかしと同じく、実に熱いのです。
でも久しぶりに、私もちょっと熱く語ってしまったかもしれません。
佐藤さんは20年前と全く変わっていないですね、と言われました。
まあ人間、素直に生きていたら、変わりようはありませんから、当然のことですが、荻阪さんからそう言われるとなにか少しうれしい気がします。
そうそう一言だけですが、節子の話も出ました。
その働き方も、荻阪さんの頭にはしっかりと入っていたようです。
共通の友人の話も出ました。
そのうちの2人は、もう故人です。
私が故人にならないうちにと、荻阪さんは急いできてくれたのかもしれませんが、ちょっと安心してもらえたかもしれません。
今日は、私もちょっと元気だったのです。
旧友との再会は人を元気にします。
今日は、ちょっといい1日でした。
あの頃の佐藤さんの歳になりました。
荻阪さんが帰った後、その言葉が奇妙に頭に残りました。
そうかこういう風にして、人から人へと思いは伝わっていくのかと思うとともに、あの頃の私もきっと今日の荻阪さんのように、熱かったのかもしれないと思いました。
いまではもうすっかり枯れてしまいましたが。
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