■オープンサロンを再開します
最近、湯島に来てくださる人たちから、「こういう場がもっとあると言い」といわれることが増えてきました。
先日、10年ほど引きこもっていて、人へ信頼感を失っていた若者が来てくれました。
初対面でしたが、1時間くらいして、自らのことを話しだしてくれました。
私にとっては、感動的な瞬間でした。
初対面で、しかも湯島に来たのも初めての人です。
話し終わった後、自分でもどうしてこんなに話してしまったのだろうと不思議がっていました。
湯島のコンセプトワークショップは、実はそういう場所に育てたかったのです。
部屋の外のドアの表札には、こう書かれています。
Pax intrantibus Salus exeuntibus
ご存知の方も多いと思いますが、ドイツにあるローテンブルグの古城に書かれた銘文で、「来る者に安らぎを 去りゆく者に幸せを」という意味だそうです。
時に失敗しますが、私はこの精神を大切にしてきました。
ただし、相手が肩書きや権威や権力を盾にしたり、私に合わせようとしているのがわかった途端に、その精神は反転して、その人を追い出したくなります。
そのため、不快な感じを受けて、二度と来なくなった人もいます。
へこんでしまった時、無性に誰かに話したくなった時、あるいは静かに過ごしたくなった時、気楽に立ち寄れて、そこに行くと安心できる場所が生活の身近にあると、人は強くなれます。
湯島をそんな場所にしたいと思いますが、もしそうであれば、テーマ別のサロンだけではだめでしょう。
先日来た若者は、目的もテーマもなく、ただ信頼する友人から、佐藤さんに会いに行こうと言われたので、来ることができたと言ってくれました。
目的やテーマを、重く感ずる人もいます。
そうであれば、最初の頃のように、テーマも案内もなく、ただ決まった日に、そこに行くとホッとする気分になれる、そういう「オープンサロン」が大切です。
ちなみに、以前のオープンサロンは、毎月最後の金曜日の夕方と決まっていて、案内は一切していませんでした。
不定期開店ではなく、そこに行くと必ず居場所が得られる「みんなの空間」。
街のスナックやカフェがそういう役割を果たしているのでしょうが、湯島もそんな場所にできればと思っています。
そこで、改めて、そういう、テーマも目的もない、まったく無駄なカフェサロンを再開することにしました。
日程は平日の夜か休日か迷うのですが、日曜から試行的にスタートしようと思います。
覚えやすいように、毎月(1月を除く)、最初の日曜日の午後です。
誰でも歓迎です。
詳しくはまた具体的な案内を書きますが、その第1回目は9月6日の午後1~4時を考えています。
もちろん出入り自由で、私は必ずいます。
珈琲も絶やさないようにします。
まあ数日後のことなので、最初はだれも来ないかもしれません。
でも一人だとさびしいので、気が向いたらお立ち寄りください。
案内は明日、また書き込みます。
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