■「ビハインド・ザ・コーヴ」
昨日の朝日新聞に小さな記事が出ていました。
「イルカ追い込み漁へ出港、水揚げはなし」。 国内で唯一、イルカの追い込み漁をしている和歌山県太地町(たいじちょう)の漁師たちが3日朝、今季初めて出漁した。 世界動物園水族館協会(WAZA)に残留するため、日本動物園水族館協会(JAZA)が追い込み漁によるイルカの入手を禁じてからは初の出漁となった。
またその前日、こんな記事もありました。
日本のイルカ漁を批判的に描いた映画「ザ・コーヴ」に対抗し、反捕鯨団体の活動などを記録した映画「ビハインド・ザ・コーヴ」を日本人女性がつくった。カナダで開かれている「モントリオール世界映画祭」で9月4日と7日に上映される予定だ。
少し長いですが、朝日新聞の記事をもう少し引用します。
「ザ・コーヴ」は、和歌山県太地町での伝統的な追い込み漁を隠しカメラなどで撮影した作品で、2010年に米アカデミー賞を受賞した。漁師がもりでイルカを突き、海の色が真っ赤になっている場面などが論議を呼んだ。 「ビハインド・ザ・コーヴ」は、東京都内の映画会社代表、八木景子さん(48)が400万円の自費を投じて制作。太地町でイルカ漁を監視する反捕鯨団体シー・シェパードの活動記録やインタビューで構成している。 (中略) 八木さんは「食と宗教の自由は認めあうべきだ。それが世界の戦争をなくすことにつながる」と話している。 鯨やイルカを食べる文化がなぜ批判されるのか、もともと疑問に思っていて、国際司法裁判所(ICJ)が昨春、日本の南極海での調査捕鯨に中止命令を出したのを機に実態を調べ始めたという。 日本での公開は決まっておらず、八木さんが上映してくれる映画館を探している。 映画のダイジェスト版はインターネットの動画サイトで公開している。 https://www.youtube.com/watch?v=OwbHbUq9Vnc
太地町のイルカ追い込み漁に関しては、以前、ケネディー駐日大使が批判をしたことがあります。
彼女は、たぶん背景も知らずに流れに乗ったのでしょうが、それへの感想を書いたことがあります。
http://cws-osamu.cocolog-nifty.com/cws_private/2014/01/post-5dd9.html
ケネディー駐日大使には、せめてNHKが放映した「小さな村の国際紛争」という記録番組を見てほしかったと書きました。
いままたクロマグロの捕獲制限が話題になっています。
こうした問題もまた、金銭経済の論理で支配されてきていることに懸念を持ちます。
問題の所在が違っているように思うからです。
最近の世界の動きのすべてに、私が感ずることです。
八木さんの活動にエールを送りたいです。
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