■安保法制騒動を考える3:目的の確認
この問題を考える場合、出発点は「目的の確認」になるでしょう。
それが共有できていなければ、議論はかみ合いません。
目的は、人によってさまざまかもしれませんので、私の目的を最初に明確にしておきたいと思います。
このシリーズの第1回目で書きましたが、私が考える大きな目的は、「誰もが安心して気持ちよく暮らせる社会を目指す」ということです。
世界の平和を守るとか、日本という国家の発展を望むとか、そういうことではないのです。
その前提で考えていますので、そこに異論がある人は、この後の私の考えを読んでもほとんど意味がないかもしれません。
私が前提としている目的の設定に異論のある方は、そのことに関して異論を唱えてくださることは歓迎ですが、そこから展開される具体的な意見については、考えが異なるのは仕方がないことであり、たぶん議論はかみ合わないと思います。
国家の視点での見方・考え方と人間(国民ではありません)の視点での見方・考え方は、当然に違ってくるからです。
だからと言って、議論が無駄だというわけではありません。
それぞれの視点からの考え方をぶつけ合うことによって、気づくことは少なくありません。
ただし、前提となる視点が違うということは、常に意識しておく必要があります。
さらに、究極的には、その視点、言い換えれば「目的」もまた、問い質すという姿勢がなければ、議論は前に進まないでしょう。
議論をするということは、相手を打ち負かすことなどではなく、異論との話し合いの中から、新しいことに気づくということだろうと、私は思っています。
先日このブログにも載せた、フェイスブックへの投稿記事の中に書いたことも再掲します。
私が物事を考える場合、あるいは行動する場合、重視していることが3つあります.
「ビジョン(どういう状況を目指して考えるかの方向性)」
「ファクト(現在の状況をどう認識するか)」
「ミッション(自分が行う言動の役割)」
の3つです。
この3つの要素に関して、私の考えはおおむね次の通りです。
ビジョン:誰もが安心して気持ちよく暮らせる社会を目指す。
ファクト:多くの人がそう念じているが、いまの世界はそれと反対の方向を向いている。
ミッション:ビジョンとファクトの違いを可視化するために自分でできることに努める。
前置き的なことが3回も続いてしまいましたが、明日から、具体的な問題についての私見と今回の気づきを書こうと思います。
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