■節子への挽歌2991:「魂は向こうに置いてきた」
節子
鈴木さんがサンティアゴ巡礼から戻ってきました。
73日間で1700㎞。サンティアゴからさらに歩いて大西洋も見てきたそうです。
最後のハガキはマドリードからでした。
今日、帰国後の最初のハガキが届きました。
2日半、疲れて引きこもっていたようです。
それにしても、1700㎞とは想像もつきません。
出かけた時とどう変わっているのか、とても興味があります。
会うのが楽しみです。
帰国後のハガキには、こんなことが書かれていました。
かつてワールドカップのメンバーからもれたとき、三浦カズが「魂は向こうに置いてきた」といって帰国しました。魂は、身体ほどに論理的な動きはしないのでしょう。
わたしの魂の一部も、まだフランスとスペインを歩き続けているような気がします。
節子が旅立った時の魂が、いまもわが家のあたりにいるのかもしれません。
人生は、サンティアゴ・デ・コンポステーラよりも、ずっと長い巡礼路ですから。
もうひとつ、おもしろいことが書かれていました。
大西洋を見たときのほうが「ここまで来たか!」という気持ちが強くしました。つまり、サンティアゴに着いた時よりも、感激したということでしょうか。
いまサンティアゴのカテドラルは修復中で、ブルーシートに半分は覆われていたそうです。
そのせいかもしれないと鈴木さんはにおわせていますが、私にはもし修復してなくても、そうだったろうという気がします。
自然は魂と、深くつながっているからです。
鈴木さんは、つづけて四国巡礼に出かけるそうです。
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