■節子への挽歌2998:歩いているとみんな良い人になる
節子
73日間にかけて、1700㎞という途方もなく長い、サンティアゴ・デ・コンポステーラを歩いてきた鈴木さんがやってきました。
帰国して10日が過ぎましたが、まだ足の痛みが抜けないそうです。
そのまま四国巡礼に出かける予定だったのですが、そのおかげで、出発を延期し、湯島にも来てくれたのです。
話すことが山のようにあるようで、4時間近く話し続けました。
まだまだ話したりない様子でしたが、次の来客がやってきたので、終わりになりました。
また続きを聞きたいと思います。
話をしてるあいだ、鈴木さんからは何かオーラのようなものを感じました。
これほど輝いている鈴木さんは久しぶりです。
話の内容はとても興味深いものばかりでした。
昨年は年間で25万人以上の人がサンチアゴを歩いたそうです。
鈴木さんが最初に歩いたのはもう10年以上前ですが、その頃とは風景もかなり変わっていたようです。
ただし、歩く人も沿道の人たちも、みんな良い人たちばかりであることは変わっていなかったようです。
歩き続けていれば、みんな良い人になり、良い人と出会い続けていると、みんな良い人になるのです。
鈴木さんが最初にサンティアゴを歩いたのは、パウロ・コエーリョの「星の巡礼」がきっかけだったそうです。
そういえば、むかし、湯島で、その本を翻訳した黛まどかさんのサロンを開催したことがあります。
黛さんが、サンティアゴの映画を制作したいと言っていたころで、その相談を受けたのがきっかけでした。
そのサロンには節子も参加し、「星の旅人」も読んでいました。
帰宅して節子の書棚を見てみたら、その本が残っていました。
節子が元気だったら、私もサンティアゴを歩けたかもしれません。
節子も、鈴木さんの話を聞いていたでしょうか。
鈴木さんは、今回の巡礼で、人生こそが巡礼だと思ったと言いました。
そう言えば、以前、私もこのブログで、そんなことを書いたような気がします。
この挽歌が、私の巡礼記録なのかもしれません。
鈴木さんが四国から戻ってきたら、また会おうと思います。
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