■節子への挽歌3015:誰もいなくならない
節子
この数日、ちょっとまたバタバタしていて、挽歌を書かずにいました。
この3日間で、挽回します。
昨日、我孫子に広島から「サダコ鶴」がやってきました。
その寄贈式にSADAKO LEGACYの佐々木祐滋さんが来てくれるというので、我孫子在住の宮内さんや原田さんと一緒になって、祐滋さんと地元ミュージシャンとのコラボコンサートを企画しました。
宮内さんの頑張りで、とてもいいコンサートになりました。
ミュージシャンもすべて自発的に参加してくださったのですが、そのお一人に外山安樹子さんがいました。
外山さんはプロのピアニストです。
私は面識はありませんでした。
外山さんは2曲、演奏してくれましたが、1曲はご自身の作品で、「誰もいなくならない」でした。
心に深く入り込んでくる曲でした。
外山さんは、演奏に先立ち、この曲は谷川俊太郎の詩からインスパイアされて作ったと話してくれました。
谷川さんの詩をネットで調べてみました。
その詩の一部を紹介します。
誰もいなくならないとぼくは思う
死んだ祖父はぼくの肩に生えたつばさ
時間を超えたどこかへぼくを連れて行く
枯れた花々が残した種子といっしょに
さよならは仮のことば
思い出よりも記憶よりも深く
ぼくらをむすんでいるものがある
それを探さなくてもいい信じさえすれば
大切な祖父を喪った少年の思いをうたった詩です。
この詩に出会った時、外山さんも「大切な人」を喪った時だったそうです。
そして、生まれたのが「誰もいなくならない」です。
この曲が題名になっている外山安樹子トリオのアルバム『Nobody Goes Away』のプロモーション映像があります。
よかったらお聴きください。
https://www.youtube.com/watch?v=3osBiAGIPPY
誰もいなくならないとぼくは思う。
そう思えるようになるまでには、私自身はかなりの時間がかかりました。
打ち上げの時、外山さんと偶然にも向かい合いました。
「大切な人」のことを訊きたい気持ちを抑えるのに苦労しました。
余計な話ですが、「誰もいなくならない」はピアノのソロの方が、私は好きです。
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