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2015/12/08

■戦争と平和を考える6:思いやりの心は、必ず連鎖する

なかなか書く時間が取れないのですが、今日もまた横道です。
横道ですが、とても大切なことを書かせてもらいます。

昨日、地元の我孫子市に、広島から「サダコ鶴」が届きました。
サダコ鶴はご存知の方も少なくないと思いますが、広島平和記念公園にある原爆の子の像のモデルともなった佐々木禎子さんが、死の直前まで追っていた折り鶴です。
禎子さんの実兄の佐々木雅弘さんとその息子さんの祐滋さんは、サダコ鶴を通して、世界に平和の思いを伝えていこうと活動しています。
祐滋さんはシンガーソングライターで、ご自身が作曲した「INORI」の弾き語りを世界で行っています。
サダコ鶴の寄贈式に、佐々木さん家族が来ることを知って、祐滋さんに地元のミュージシャンとのコラボコンサートをお願いしました。
フェイスブックやホームページで簡単に紹介しましたが、素晴らしいコンサートになりました。
https://www.facebook.com/Zatttsu/videos/922648964449411/?theater
雅弘さんは地元の中学生たちと一緒に、朗読劇「禎子物語」を演じてくださいました。

佐々木さん親子の思いは実に深いのです。
最近は新聞やテレビでも紹介されているので、雅弘さんのことをご存知の方も多いと思いますが、雅弘さんの2つの言葉を紹介させてもらうことにします。

ひとつは、雅弘さんがウィーンの中央図書館ホールで「禎子物語」を講演した時に、地元の中学生の「原爆はどこの国が落としたのですか」という質問への答えです。

あのときから長い時間が経過しました。 その間に神様は、お互いの心を洗い流してくださいました。 だから原爆を落とした国の名前は忘れました。

もうひとつは、ニューヨークの高校での生徒とのやりとりです。
ちょっと長いですが、源和子さんが書いた「奇跡はつばさに乗って」(講談社)から引用させてもらいます。

雅弘さんが朗読した後、白人の女子生徒が、「私たちの国アメリカを恨んでいない、と佐々木さんはおっしゃいましたが、本当なんですか。私には信じられない。アメリカが落とした原爆で佐々木さんは被爆し、あなたの妹さんが亡くなったんですよ。私だったら、愛する家族をそんなやり方で奪う国は絶対に赦せない」と発言したのです。 この生徒は、当時のトルーマン政権に対して、怒りをあらわにしていたそうです。 雅弘さんは、その女子生徒にほほえみながら、静かに語りかけたそうです。

「被爆者の私がアメリカに『恨み』を持たなかったのは、妹、サダコのおかげです。白血病で苦しんでいても、まわりをいつも思いやっていた妹の姿からそれを教わりました。原爆投下は悲劇です。日本にとっても、あなた方の国、アメリカにとっても。あなたのお気持ちはよくわかります。でも、この世の中に自分と違う意見を持つ人たちや国のリーダーがいるのは当然で、しかたのないことです」。
「でも大切なのは、その『違い』を恨むのではなく、ひとつでもいいから、おたがいの『共通点』を見つけることじゃないでしょうか。そして、その共通点を見つけられたら、そこから理解しあえるように努めてみることではないでしょうか。相手だって自分と同じ人の子。必ず共通点はあるはずです」。
「思いやりは、みなさんのまわりから始められます。あなたはその身近な人たちにとって『優しい存在』ですか。まずはあなたが身近な人たちにとって、思いやりのある存在になってください。そうすれば、争いはこの世から消えてなくなるでしょう」。
小さな思いやりの心は、必ず連鎖する。それは大きなうねりとなって、ときには想像を絶するパワーを引き起こす。

最近のISの問題を考える出発点も、ここにあるような気がします。
いまの世界は、どこかで間違っているように思います。

ちなみに、テレビでも大きく報道されていましたが、先月、雅弘さん親子はトルーマン元大統領に会ってきました。
サダコ鶴は、ハワイのパール・ハーバーにも贈られています。
一昨日、祐滋さんのご両親にはじめてお目にかかりました。
握手してきたおふたりの手のあたたかさから、その思いの深さが伝わってきました。

戦争をなくすのは、政治家でも軍人でもなく、私たち生活者なのです。
改めてそう思いました。

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