■節子への挽歌3091:「父は空 母は大地」原画展で篠崎さんに会いました
節子
今日は、久しぶりに銀座のギャラリーで開催している篠崎さんの個展に行ってきました。
篠崎さんの最新の絵本の原画展です。
作品を見せてもらうのもさることながら、篠崎さんに会いたかったのです。
死に咲きさんは、節子は残念ながら知りません。
節子が逝ってしまった後に知り合った人です。
心のきれいさにおいてはたぶん人後に落ちない人です。
私よりも、ほんの少しだけ年下ですが、とにかく話していて楽しい人です。
数年前に、篠崎さんは同居されていた母上を見送りました。
私は、それがとても気になっていて、篠崎さんに会いたかったのです。
訃報を聞いたのですが、私は何もできませんでした。
篠崎さんが、お母様をどれほど大事にしていたか知っていたからです。
たまたま最近、銀座で個展をやることを知って、篠崎さんがギャラリーにいる時間にお伺いしたのです。
とてもお元気そうでした。
それも、以前よりもぐっと若返ったように見えるほど、でした。
7か月ほどかけて集中的に描き込んだという20枚ほどの作品のすべてが、篠崎さんのいまのすべてを語っていました。
篠崎さんは元気であるだけでなく、何かを吹っ切ったような気がしました。
死について、少し話し合いました。
思いをかなり共感できる気がしました。
そして話は「荘子」になりました。
老荘思想の、あの「荘子」です。
荘子の思想が象徴される話としては、「胡蝶の夢」が有名です。
「胡蝶の夢」についてはこの挽歌でも2回にわたって書いたことがあります。
http://cws-osamu.cocolog-nifty.com/cws_private/2008/09/post-9d6f.html
その頃といまの私の心境とは大きく変わっていますが、いまのほうがたぶん荘子の無為自然の考えに近いでしょう。
朝起きて、空が青かったら、予定をすべて変えてしまう。
そういう意味での主体性も、いまのほうが理解できています。
篠崎さんとは、そんな話を小一時間させてもらいました。
篠崎さんのファンは多いようで、あまり篠崎さんを独占してはいけないので、話を切り上げましたが、またいつかゆっくり話そうということになりました。
篠崎さんの、透明な笑顔にお会いできて、とても元気が出ました。
篠崎さんの原画展は27日まで開催しています。銀座4丁目の交差点のすぐ近くです。
お時間があればぜひお立ち寄りください。
http://www.galleryokabe.co.jp/16-2-3info.html
篠崎さんと話すと、元気が出ますよ。
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