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2016/03/31

■『「意地悪」化する日本』のお薦め

岩波書店から出版された、内田樹さんと福島みずほさんの対談集『「意地悪」化する日本』は、日本の現状をとても素直に示唆していて、おもしろいです。
特に第5章の「それでも希望はある」は面白いです。
現実の政治状況もよくわかります。
私がなるほどと思った、いくつかを紹介します。

「地方で育つと、新自由主義者にはならないんですよ」
福島さんの発言です。とても納得しました。前に書いた、歩いていると善い人になるというのとつながっています。

「国家が理想とする家族像が子どもに植えつけられようとしているわけです。そうなると、子どもに家族や周囲の人たちを批判的に見る視点が育ちません。強い者に従う子どもを作っちゃいますよ」
これも福島さんの発言ですが、最近の保育園騒動にもどこかつながっている気がします。
つまり、子どもたちを育てるという視点ではなく、子どもたちを預けて働きたいという視点からの議論が主軸になっている恐ろしさです。安倍さんに限らず、親の方もそうなってきているように思いますが、私には本末転倒に思えてなりません。

「平和で豊かな社会であれば、他人を蹴落として自己利益を増大させる個体のほうが、弱い人たちを支援するために身銭を切る個体よりも権力や財貨も手に入るチャンスが多い。でも、最近の日本のように、十分に平和でもないし、豊かでもない社会においては、他の個体と競争して、パンを奪い取るような利己的なふるまいをするよりも、パンを分かち合うことで集団として生き延びてゆく方途を探るほうが、自己保存上でも適切になった」
ちょっと省略していますが、内田さんの発言です。これを受けて、福島さんは「今は、力を合わせないとやってゆけない時代」と言っています。こういう大きな時代認識がとても大切です。政府も国民も、どこかで発想を変えていかないと、ますます社会は劣化していくのではないかと不安です。

ちなみに、私は、誰かに会った時に、まずは「この人のために私には何ができるだろうか」と考えます。
それが、私にとって一番、いい結果につながっていくからという利己的な発想からです。
そしてたくさんの人から支えられて、まあそれなりに豊かに生きています。
ありがたいことです。

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