■節子への挽歌3177:仲の良いご夫婦
節子
わが家の庭のオープンカフェに、取手にお住いだというYさん夫妻が来てくれました。
面識はありませんが、とても仲のよさそうなご夫妻で、休日にはいろんなところを散策されているご様子です。
我孫子は初めてだそうですが、とてもいいところですねと言ってくれました。
わが家にあるスペインタイル工房は、会場から外れたところに一か所だけありますので、普通は立ち寄らないのですが、わざわざ立ち寄ってくださったのです。
とても物静かなご夫妻でしたが、奥様がコーヒーをご所望されたので、座っていただき、いろいろとお話をしていかれました。
幸いにその間、来客がなく、ゆっくりした時間を過ごせました。
Yさんの奥さまは、いわゆる「谷根千」が子どもの頃の遊び場だったようですが、旦那さんは茨城のご出身で、それぞれに関するお話もいろいろと弾みました。
そのうち、奥様が私の写真を撮っていいかと言い出しました。
そう言えば、おふたりとも立派なカメラを持っていました。
それで、私も写真におさまったのですが、その後、彼女がぽつりと言いました。
3年前に父をなくして…。
涙が出そうな顔でした。
それで写真の意味がわかりました。
まあ私の勘違いかもしれませんが、私に亡き父親の笑う姿を感じたのかもしれません。
別れ際にお名前をお訊きしました。
旦那さんは、上野にお勤めだそうです。
私も湯島にオフィスがあるとお伝えしました。
もしかしたら、またお会いできるかもしれません。
後姿を見送りながら、私たちもこんな夫婦になりたかったと思いました。
毎週のように、こうやっていろんなところを散策されているのでしょう。
不思議とうらやましさは浮かびませんでした。
私もだいぶ成長したようです。
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